日本で日本学校で教えていた際は、主にアジア圏の方が多かったですが、オンラインレッスンを始めてから、欧州や欧米の人をメインに教えています。
非漢字圏と漢字圏では、やはり違いもあり、ローマ字を使用する言語だからこそ起きやすい誤用もあると感じます。
そこで今回は、非漢字圏の人とレッスンをしてきて、気づいた事や感じている事をまとめています。
【こんな人に読んでもらいたい】
- 非漢字圏の人とレッスンをしたい人
- ヨーロッパ言語話者の誤用を知りたい人
- 英語との違いを知りたい人
ヨーロッパの日本語学習者について
アジア圏と比べると学習者数は減りますが、それでも日本語を勉強している人はいます。
ただ、アジア圏の人と学習レベルや目的は少し異なると思います。
レベルは?
初級や中級あたりが多い印象です。
もちろん、上級者もいますがJLPTでは、レベルが上がるにつれて、受験者数が減る傾向です。
目的は?
目的の多くは「趣味」です。
- 旅行で日本に行って好きになった
- 日本のアニメが好き
などで、日本の大学に行きたい、日本で就職したいという人は少数派です。
一度も日本に行った事のない人にも教えていたことがあります。
ですので、日常的に日本語を使う機会が少ない事が多いです。
日本語はレッスンの時以外使わないという人が大半だと思っておくと良いと思います。
日本語教師は英語力必要?
ゼロ初級者や初級者とのレッスンの際は、正直英語ができた方が有利になると思います。
もちろん、日本語のみで進められるのならその方が絶対に良いのですが、学習者さんから英語で質問される事もあるため、英語力はあった方が有利だと感じます。
また、その他のヨーロッパ言語が話せるのであれば、それはかなりプラスになるでしょう。
今までの経験上、ヨーロッパの人でゼロ初級や初級の人とレッスンをしてきて、英語を使った方が早いし効率的だと感じます。
流暢に話す事よりも、キーワードになる単語を言うだけでも十分です。
日本語だけでレッスンをしようとして時間がかかってしまうのなら、単語をパッと言った方が絶対に良いと思います。
学習者さんは、お金を払って受けてくれているので、ダラダラしないで、効率的なレッスンを提供するのも、日本語教師の役目かもしれませんね。
ありがちな事
では、次に、私が今までの経験で感じた事を、見て行きましょう。
事前に、買いの事を知っておけると、学習者さんが何で躓いているのか考えるヒントになるかもしれませんね。
下記の事は、必ず起きるわけではないですし、みんなが同じ事をするわけではないです。
ただ、ヨーロッパ言語の母国語話者とレッスンをしていると、割とよく起きる事ではあると感じます。
①「H」読まない
スペイン語やイタリア語では「H」は読みません。
例えば「Hotel(ホテル)」は「Hotel(オテル)」と読みます。
ハッキリとは違いが分からない時もあると思いますが、良かれと思ってローマ字で書いても違う読み方になる可能性があります。
②「J」読み方
ドイツ語やイタリア語など「J」は「ジェイ」とは読まない言語があります。
例えば、「Japan(ジャパン)」は「Japan(ヤーパン)」となります。
「Ja(ジャ)」「Ju(ジュ)」「Jo(ジョ)」は「Ja(ヤ)」「Ju(ユ)」「Ju(ヨ)」と読みます。
「Jya(ジャ)」「Jyu(ジュ)」「Jyo(ジョ)」と書いた方が良いかもしれません。
③あいうえお
日本語では「あいうえお」ですが、別の言語では「あえいおう」と母音の順番が異なります。
そのため、母語の影響により無意識に「あえいおう」と読んでしまう事があります。
私の経験では、「い」「え」の混乱が割と多めだと感じます。
ローマ字で「aiueo」と書いても「e」を「イ」と読む言語があるため、混乱が生じているように感じます。
④英語と似てる単語
ヨーロッパ言語は、英語と似ている単語もあり、推測ができる事があるのが良い点ですが、中には、似ている単語なのに意味が違う物があります。
そのため、理解していると思っていても、実は意味を違って理解している事があります。
【過去にあった例】
ポルトガルの初級の方でした。
「Library(図書館)」と「bookstore(本屋)」でいつも混乱していました。
最終日に、やっと気づいたのですが、ポルトガル語やイタリア語では、英語の「図書館」「Library」に似た単語「Libreria」(イタリア語)」「livraria(ポルトガル語)」が、「本屋」となるため、「本屋」と「図書館」で混乱していたんです。
英語が書いてあるから大丈夫と思っても、学習者さんの英語レベルによっては、混乱してしまう可能性はあります。
ヨーロッパの人とレッスンしよう
日本語教師の方、なりたい方の中には、ヨーロッパの国の方(非漢字圏の方)とレッスンをしたい人も居ると思います。
そんな方に是非使ってもらいたいプラットフォームがあります。
fiverrは、ヨーロッパで有名なフリーランス向けのプラットフォームになります。
日本語には対応していないため、英語をはじめとするヨーロッパ言語ができる必要がありますが、登録は無料です。
既に、日本語教師の方も登録されておりますが、語学メインのプラットフォームに比べれは、講師の数は減りますので、その分ライバルも減ります。
ヨーロッパの学習者さんにレッスンをしたい人は、登録してみても良いと思います。
まとめ
今回は、ヨーロッパ言語の母国語話者の方へレッスンをする際に、ありがちな事をまとめてみました。
これが全ててはないですし、必ず起きるとも限りません。
ここに記載してる事は、私が今まで経験してきた事ですので、知っておいても損はないと思います。
何か、レッスンの際の参考になれば幸いです。