ここでは、サバイバル日本語教材【NIHONGO Fun&Easy】の使ったゼロ初級者向けのレッスン方法をお伝えします。
今までの経験を全て盛り込んでいますので、参考にしてもらえればと思います。
テキストを見ながら読むと、より分かりやすい説明になっています。
文末には、サブ教材がダウンロードできますので、必要に応じて使用してください。
【こんな人に読んでもらいたい】
- 初めてNIHONGO Fun&Easyを使う人
- ゼロ初級者向けのレッスンをしたい人
Unit1について
Unit1は「自己紹介」のユニットになります。
≪目標≫
簡単な自己紹介や相手への質問ができるようになる
ただ、この本を使用することが想定される人は、日本語を始めて勉強する人になります。
そのため、急にUnit1を始めるのではなく、テキストの最初の方にある「Must Know words and Phrases」で、基本的な挨拶等を見てみると良いです。
全て覚える必要はないですが、「おはようございます」や「はい」「いいえ」など、レッスンでも使う事がありそうな物は、覚えてもらえると◎です。
少し知っているものがある人、全く知らない人など、ゼロ初級者でも多少差があります。
ここで、先生側は、学習者さんの日本語力をしっかり確認できるとより良いです。
Unit1Phrase1
フレーズ1は、「私はジョンです(I am John)」のフレーズを学びます。
下に「Note」として英語にて、簡単な文法事項の記載があります。
ここはレッスンで読まなくても、学習者さん自身で読んでもらえればOKです。
NIHONGO Fun&Easyを使用している間は、文法事項を覚える事より、日本語の音に口が慣れる事の方が重視されています。
人によっては、最初から色々文法事項を聞く人がいます。
興味関心があるのはとても良い事なのですが、現時点で必要だと思われる事のみ伝え、全てを詳細に伝える必要はありません。
先生側が、親切心で細かい文法事項を伝えてあげても、余計に混乱させてしまう可能性があります。
ゼロ初級者であるという事を念頭に置いて、このレベルで必要だと思われる事のみを伝えるようにしましょう。
ここでよくある質問では、「どうぞよろしく」の英語訳についてです。
テキストでは、「It’s nice to meet you」とありますが、「はじめまして」というフレーズも出てくるため、混乱する人がいます。
ここで色々と英語で説明をすると、ぐちゃぐちゃしてしまう可能性があるので要注意です。
「はじめまして」と「どうぞよろしく」の違いは、ゼロ初級者という事を考えれば、「はじめまして」は「初めて会った時にだけ、最初に1回だけ言う言葉」。
「どうぞよろしく」は、「文末に言う言葉」ぐらいの説明で十分です。
もっと簡単に言うのであれば、「はじめまして」は初めて会った時にだけ使う言葉で「どうぞよろしく」は初めてではない人にも使える言葉、こんな感じでもOKです。
ただ、質問されなければ、特に先生側から何か言う必要はありません。
Unit1Phrase2
フレーズ2では、相手への短い質問ができるようになります。
「お仕事は?」で「は?」で終わっているのは、少しでも短いフレーズで言えるようになるためです。
「は?」の後は、本当は何がありますか?と聞かれることがあります。
その際は「お仕事は、何ですか?」が完全フレーズであることを伝えると良いと思います。
テキストにも「なんですか」と「どこですか」は載っているので、できそうであれば、これも使って練習しても良いと思います。ただ、無理して言う必要はないです。
ここでよくある質問は「お住まい/おうち」と「お勤め/会社」の違いです。
難しいようであれば「おうち」と「会社」のみで練習するのもアリです。
Unit1Phrase3
フレーズ3では「○○が好きです」を学ぶので、自分の好きな事を言えるようになり、割と会話が弾みやすいです。
テキストに載っていなくても、学習者さんが好きそうな分野があれば、広げてみても良いと思います。
テキストに「イタリア料理」がありますが、料理が好きそうであれば、「日本料理」「インド料理」「イギリス料理」などUnit1のPhrase1で勉強した国名を使って単語を増やしてみても良いと思います。
Dialogue(ダイアログ)&Listening
ダイアログに入る前に、学習者さんによっては、フレーズ1-3の単語を復習しても良いかもしれません。
ダイアログの目的は、スムーズに言えるようになる事、更にできれば、テキストを見ないで言えるようになる事です。
ただ、まだユニット1ですので、スムーズに言える人は多くはありません。
ゆっくりでも良いので、何度も繰り返し練習して、口が慣れてくればOKです。
また、ダイアログの語彙チェンジは、できなくても問題ないです。
余裕があれば、語彙チェンジをしてもいいともいますが、無理をしないで大丈夫です。
リスニングは、NIHONGO Fun&Easy全体的に少し早いです。
そのため、全く聞き取れない人が出て来ます。
その際は、テキストの文末にあるリスニングのスクリプトを先生が読むなどして、対応をしましょう。
早くて聞けなくて自信を無くさないように、できなそうだと感じたら、別の方法に切り替えるようにした方が良いです。
音声は、データダウンロードもしくはオンライン上で聞く事もできます。
もちろん、学習者さんも無料で聞けますので、予習復習などで使ってもらう事もできます。
One More Step
ユニット1の最後にあるOne more stepは家族を表す単語です。
自分の家族の事を話したりすることは、今後のレッスンでも多いので、知っておいて損はないと感じています。
自分に必要な単語のみでOKなので、ユニット2に行く前に、サラっとでも触れてみると良いと思います。
ユニットの最後にあるDo you remember?とPhrases for this unitは、このページを使用してもしなくてもOKです。
次のユニットに行く前に、どのような形でも復習ができればOKです。
文字学習について
NIHONGO Fun&Easyを使用している間に、理想としては、ひらがなとカタカナの勉強が終了する事です。
このテキストの後、どの教材に進むにしても、基本的には、文字が分からないと学習できませんよね。
ですので、この本を使用している間に、レッスン中5分程度でも文字学習時間を設けてみると◎です。
下記にて、無料でPDFデータがダウンロードできます。ひらがな・カタカナの練習に必要でしたら使ってください。
1 | ひらがな | |
2 | カタカナ |
無料サブ教材
NIHONGO Fun&Easyの単語のみを抜粋したPDFです。
フレーズと単語を覚えていれば、このシートを見て会話練習をしてみてもOKです。
単語に英語訳はないので、単語を覚えているかの確認でも使えると思います。
フレーズ1 | ダウンロード |
フレーズ2 | ダウンロード |
フレーズ3 | ダウンロード |
今後、ユニット12まで12回にわたりNIHONGO Fun&Easyの教え方ポイントを掲載します。
良かったら、全部に目を通してもらえばと思います。少しでも役に立つと嬉しい限りです。