現在、日本語は世界中で人気を集めており、多くの人が日本語を学びたいと思っています。
そして、その需要に応える一つの方法が、日本語教師として活動することです。
しかし、平日はフルタイムの仕事や学業があるため、日本語教師としての活動に時間を割くことが難しい方もいると思います。
そこで、今回は、土日のみので副業として日本語教師をする方法を紹介します。
ぜひ、自分の日本語の知識や経験を活かして、新たな副業の可能性を探ってみてください。
【こんな人に読んでもらいたい】
副業を探している人
土日のみ日本語教師をしたい人
在宅オンラインで副業をしたい人
日本語教師を副業としたい人
日本語教師は副業OK?
結論、OKです。
ただし、ご自身が既にされている会社で副業がOKかどうかはご確認下さい。
日本語教師の多くは、非常勤講師として働いているため、アルバイトやパートの様な働き方になります。
もちろん、会社員で言う正社員(フルタイム)で常勤講師として働いている人も居ますが、割合的に、非常勤講師の方が多いです。
そのため、日本語教師の人も数校の学校を掛け持ちしたりして働いている人もたくさんいます。
また、コロナ以降、オンラインレッスンも増加したため、現在では在宅でオンライン日本語教師として働いている人も居ます。
私の様に、海外からオンラインで日本語を教えている人も大勢います。
資格なしでも始められる?
資格はあった方が良いですが、資格なしでも始められます。
しかし、無資格の場合、働ける範囲が狭まる可能性があります。
採用時に、有資格であることが前提とされている事が多いので、そもそも応募できないというデメリットがあります。
また、資格なしの場合、会話レッスンのみで、授業(日本語を教える)ができない事もあります。
ご自身が、副業として日本語教師をする場合、何をしたいのかによって、資格取得の必要性は変わってきます。
【資格なしの場合のデメリット】
- 応募できる求人が限られる可能性がある
- 日本語レッスンはできず、会話レッスンのみ対応となる可能性がある
社会人経験が活かせる
日本語教師の多くは、以前は別の仕事をしていたり、現在も別の仕事をしながら日本語教師をしている人が多くいます。
そういった経験は、レッスンを考える際や、学習者との会話の中でともて役に立ちます。
日本語教師しかしたことがない人よりも、別の分野での職業経験があると、学習者さんも興味があり、色々と質問されることもあります。
是非、日本語教師としても活躍される際は、ご自身の社会人経験も活かしながらレッスンを行ってみて下さい。
会社員
会社員経験がある方は、レッスン内でリアルな現場を想定した授業が作れると思います。
特に、初級者の多くが躓く「敬語」では、とても役に立つと思います。
敬語以外にも、上司や同僚とどのような会話をするのか、その際にどんな言葉を使っているのか、学習者さんは、実際に使われている事を知りたいので、レッスン内で伝えてみるのも◎です。
接客業
日本語学習をしている人で、コンビニなどでアルバイトをしている人、もしくはこれからしたい人は多くいます。
コンビニ・レストラン・居酒屋など、割と接客業をアルバイトとしている人が多いです。
本業が接客業の方は、お客様対応方法や、日本的な接客方法など、たくさん伝えられることがあると思います。
日本の接客は、とても丁寧でお客様に寄り添った対応をしている人が多いと思われます。
それに対して、海外では、もちろん、お客様という意識はありますが、それでも日本ほど丁寧な対応をしている国は、無いもしくはかなり少ないです。
私自身、ヨーロッパ在住歴が8年目になりますが、ヨーロッパの国では、日本のように丁寧な接客をする人の方が少ない印象です。
介護職
昨今、介護現場で外国籍の人が働く機会が増えています。
日本語学校でも、介護現場に対応した日本語教師養成講座を開講している所もあります。
私の同僚でも、介護現場で働く外国人のレッスンをしている人がいますが、自分自身が介護現場で働いた経験がないと、状況を想像するのが難しい場合があると話していました。
ご自身が介護現場で就労経験があると、実際の状況や、ご利用者様との会話、難しい点、気を付けた方が良い点など、的確に伝えていくことが可能でしょう。
一見、日本語学習とは全く繋がらない職業に見えますが、実は昨今、かなり需要のある分野になっています。
副業としての働き方
副業として日本語教師をする場合でも、実は、かなり幅広い場所で活躍できる可能性があります。
本業との兼ね合いで、どういった場所で活動していくのが合っているのか検討してみて下さい。
法務省告示校の日本語学校
留学生向けに授業を行っている学校は、法務省繋告示校とされております。
(参照:出入国在留管理庁発行資料)
「留学」というビザを発行できるのは、この学校のみになります。
しかし、留学生向けの学校は、平日のみ開講している事が多いため、土日の週末のみ働きたい方には、スケジュール調整が難しいと思います。
【留学生向け日本語学校の特徴】
- 平日開講
- 学生は週5通学
- 授業は午前・午後と分かれている
- 学習者は10代後半から20代前半がメイン
- 非常勤講師だと週1~OKの学校もある
- 常勤講師は概ね8:30~17:30程度の時間勤務
- 学生の出席率が重要(ビザ維持・更新のため)
- 1クラス最大20名としている学校が多い
日本語スクール
こちらは、法務省告示校と分ける意味を込めて、あえて「学校」ではなく「スクール」と表記しましたが、法務省告示校ではない日本語学校を指します。
名前は「○○学校」「○○スクール」となっていても、元の運営は、企業が行っている事が多いです。(学校法人ではない事が多いです)
教える対象者は、日本に住んでいる人・日本で働いている人・留学以外のビザで日本を訪れている人などになります。
イメージとしては、英会話スクールの様な感じです。
そのため、平日の夜や週末にも開講してる所が多いです。
土日のみ働きたい人も、こういった学校であれば、就職できる可能性が大きいです。
【留学生以外向けの日本語学校日本の特徴】
- 平日夜や週末も開講
- 学習者は子ども~大人まで幅広い
- 週1回~通学可能
- グループレッスン・プライベートレッスンあり
- 非漢字圏の人も多め
- 媒介語(英語)を使用してもOKの場合もある
- 出張レッスンやオンラインレッスンを行っている学校もある
オンライン(在宅)
日本語学校でも、コロナ以降、オンラインレッスンが一気に普及しました。
そのため、現在もオンラインレッスンに対応できる日本語教師の募集はよく目にします。
オンラインレッスンでは、SkypeやZoomなどを使用し、パワーポイントなどの資料やテキストを共有してレッスンを行う事が多いため、少しはパソコンスキルが無いと、対応できないかもしれません。
【オンラインレッスンの特徴】
- 基本的なパソコンスキルが必要
- グループ・プライベートレッスンどちらもある
- 急遽レッスンが入ったりキャンセルになったりする(学校により異なる)
- インターネットの環境が悪いとレッスンがしにくい
- 学習者は世界各地に住んでいる(学校による異なる)
- レッスン教材をある程度自分で作成しなければいけない(学校により異なる)
プラットフォーム
ご自身個人で、オンラインで日本語教育を提供するプラットフォーム(例:iTutorGroup、Cafetalk、Preplyなど)に登録して、レッスンをしていきます。
土日のみの空いた時間に自分のスケジュールを設定し、レッスンを行う事ができます。
ただし、既に登録している日本語教師は多数いるため、その人たちと差別化を計ったりしないと、一向に生徒獲得に繋がらない可能性があります。
登録はどのプラットフォームも無料ですので、登録して、その後、SNSを活用し、自分を知ってもらう努力が必要になるでしょう。
SNSは、インスタ・TikTok・X(旧Twitter)・YouTubeなどご自身が好きな物で良いと思います。
既に存在するアカウントをチェックし、どんな事を発信していくと良いのか研究していきましょう。
【プラットフォーム活用の特徴】
- 完全に自分でスケジュール・生徒管理をすることになる
- 自由度が高い
- ライバルが多いため、始めは生徒獲得が難しい
- SNSを利用して、レッスンを行っている事をアピールした方がいい
- 軌道に乗るまで時間がかかる可能性がある
- ある程度努力しないと、一向に軌道に乗らない可能性がある
語学がメインのプラットフォームPreply
ヨーロッパで有名なフリーランス向けのプラットフォームfiverr
求人の探し方
日本語学校や企業からの求人は、下記のサイトをチェックしてみて下さい。
どこが良いというのは、正直ないのですが、毎日新しい求人が出ていますので、直ぐに始める事も可能だと思います。
【日本語教師の求人サイト】
上記のサイトが割と多く求人掲載があります。
日本語教師として、初めて働く方は、募集要項に「未経験OK」などの記載があるかどうか確認してください。
一部、経験者のみの募集があります。
また「無資格」の場合、条件に満たしていない可能性がありますので、ご留意ください。
ノマド生活も夢じゃない⁈
将来的に、海外移住を目指している人には朗報です。
もし、日本語教師として一定の収入を得る事ができるようになれば、海外移住ができる可能性があります。
各国、基準が異なりますが、ヨーロッパの国でも、コロナ以降、「ノマドビザ」と言われるビザを発行を始めた国が増えました。
月収・年収等の基準はありますが、決して難しい基準ではない事が多いです。
最初に発行されるビザの滞在期間は1年~と短い事もありますが、その後更新できる国もあるようです。
オンラインで日本語レッスンを行うのであれば、どこに住んでいても問題ありませんので、興味のある方は、下記の記事などを参考にしてみて下さい。
【ヨーロッパでノマド生活-ポルトガル‐】フリーランス・ノマドワーカー向け
まとめ
今回は、土日のみ日本語教師として働く働き方、副業とする場合の活躍の場などを紹介しました。
【日本語教師と副業にするためのポイント】
- 日本語教師資格は持っておいた方がいい
- 土日もレッスンをしてる学校を探す
- オンライン日本語教師も検討すると◎
- フリーランス向けのプラットフォームを活用
- SNSで自分の事をアピールできるとより◎
日本語教師は、世界中の人と出会えるチャンスのある職業で、私も日本語教師になって本当に良かったし、レッスンも楽しいと感じています。
しかし、1レッスンするので、事前準備時間が必要になるのが少しネックです。
本業がある方は、レッスンの準備時間を確保できるように、特に最初は、余裕を持ったスケジュールを組んだ方が良いです。
土日もガッツリ授業を入れてしまうと、平日は本業で忙しくて、授業準備ができないなんて事にならないようにしましょう。
レッスンの質が落ちれば、学習者さんからクレームが入ったり、先生変更なんて事になりかねません。
長期的に、安定した収入を得るには、徐々にレッスン数を増やすなどしていくと良いです。