日本語教師の皆さんを悩ませる事の一つに、「練習」があると感じています。
「どんな練習が良いのかな」
「少しでも楽しんでもらえる練習って何だろう」
「毎回、似たような練習ばかりだな」
など色々考えていると思います。
そこで今回は、基本練習(ドリル)を10個紹介します。
色んな練習を取り入れ、レッスンの幅を広げるヒントになれば嬉しいです。
【こんな人に読んでもらいたい】
- レッスンでの練習方法を知りたい人
- 練習の幅を広げたい人
練習(ドリル)の必要性
日本語レッスンにおける練習(ドリル)は、学習内容の定着と運用する力を身に付けるのに役立ちます。
レベルに応じたドリルを取り入れることで、学習効果を高める事が期待できます。
レベルが上がるにつれて、難しめの練習(ドリル)を取り入れるなどして、学習者さんが飽きないように工夫できると◎です。
基本練習(ドリル)10選

それでは、ここから10種類の練習(ドリル)を紹介します。
それぞれ単独で使用しても良いですが、組み合わせるなどして、練習(ドリル)を作っても楽しいと思います。
①反復練習
初級のクラスでよく使われる練習方法かと思います。
【例】
先生:私は、毎日、朝ご飯を食べます。
学習者:私は、毎日、朝ご飯を食べます。
正しい発音で言えるように、場合によっては、何度かリピートしても良いです。
また、徐々に言うスピードを上げるなどしても◎です。
初級の方であると、まだ母語の影響などで、完全に正しい発音では言えない可能性があります。学習者さんの様子を見ながら、どの程度まで完璧を求めるか判断するといいです。
②代入練習
こちらも初級のクラスでよく使われる練習(ドリル)かと思います。
【例】
今日は「私は、○○が好きです」というフレーズを習ったと仮定します。
先生:すし
学習者:私は、すしが好きです。
先生:パスタ
学習者:私は、パスタが好きです。
名詞だけなく、形容詞や動詞の変換もできます。
習った語彙を、リズムよくパッパと言えるようになるといいですね。
③変換練習
これは、形の変換を練習する際に使うと良いと思います。
【例】
今日は「て形」を勉強したと仮定します。
先生:飲む
学習者:飲んで
先生:見る
学習者:見て
単純な動詞の変換練習をする際は、事前にフラッシュカードを使って、それを見せるだけでもいいです。そうすれば、先生は、発言しなくても、カードを見て、学習者さんに変換した語彙を言ってもらえばOKです。

もう少し長い文への変換もできます。
【例】
先生:飲む
学習者:飲んでもいいですか。
先生:見る
学習者:見てもいいですか。
④拡大練習
これは、徐々に分を長くしていく練習です。
【例】
先生:行きます。
学習者:行きます。
先生:日本
学習者:日本に行きます。
先生:飛行機
学習者:飛行機で日本に行きます。
先生が言った語彙を使って、学習者さんが文を作っていきます。
レベルに応じて、長さを調節したり、長い語彙を言ったりして、楽しく行えると思います。
初級の方でも、上記の例ぐらいの長さであれば、文を作っていくことができると思います。
⑤結合練習
これは、2つの文を一文にする練習方法です。
【例】
先生:テレビを見ます。食べます。
学習者:テレビを見ながら、食べます。
クラスレッスンでは、テンポよくどんどん学習者さんをあてていけると良いですね。テンポが良い方が、学習者さんもちょと緊張感をもって取り組んでもらえやすいと感じます。
⑥完成練習
これは、試験など、書きの問題でもよく見ると思います。
【例】
先生:熱があるので
学習者:熱があるので、薬を飲みます。
先生:日本に行ったら
学習者:日本に行ったら、富士山に登ります。
前文だけでなく、後文を先生が言っても良いと思います。
試験問題であれば穴埋めにしてもいいですね。
⑦応答練習
これは文字通り、質問に答える練習です。(QA練習)
【例】
先生:週末、何をしますか。
学習者:疲れているので、たくさん寝ます。
レッスンの始めのアイスブレークで質問をしたり、今日習った文型や語彙を使って発展練習として行ってもいいですね。
⑧チェーン・ドリル
これは、グループレッスンであれば、学習者同士でQAをしあってもらえると◎です。
プライベートレッスンでも、先生にも質問をしてもらい、学習者さんが答えるだけにならないように心がけるといいですね。
【例】
Aさん:夏休み、何をしますか。
Bさん:国に帰ります。Cさんは、夏休み、何をしますか。
Cさん:アルバイトをします。Dさんは、夏休み、何をしますか。
20名など、クラス人数が多い時は、少人数のグループを作ったりしてみても良いと思いまうs。
⑨ロールプレイ
これは、色々な方法があると思いますが、ここでは、プライベートレッスンでも使えるような例を挙げます。
【例】
AとBのカード(データでもOK)を用意し、AさんとBさんでそれぞれ役割や条件を書いておきます。
カードA:友達とテニスをします。平日は、忙しいので、週末がいいです。
カードB:土曜日はアルバイトがあります。平日は、15時まで学校です。
一緒にテニスができる日を調整します。
お互いの予定は分からないので、時間を聞いたり、曜日を聞いたりして、会話を膨らませる事ができます。
盛り上がると結構楽しい練習ですので、学習者のレベルや好みに合わせて作ってみると良いかもです。
⑩インフォメーションギャップ
これは、個人的に結構楽しい練習の一つです。
異なる情報が書いてある紙やカードを作り、情報差を埋める活動です。
【例】
初級のテキストでよく見るのが、「あります・います」を使った練習です。
2つのイラストがあり、部屋に何があるのか、いるのかを聞いていきます。
数詞の練習も兼ねることもできます。
「犬が2匹います」「ペンが6本あります」など
その他の練習
上記で紹介した練習以外にも練習方法はあります。
例えば、クイズを出し合ったり、カードを使ったゲームもできます。
【例1】
一人学習者さんが前に出て、一枚絵カードを選びます。
その人は、絵カードを見ません。何の絵か分かりません。
他の学習者さんがカードを見て、そのカードに書かれている事を説明する。
最後に、絵カードの絵を当てる。
【例2】
上記例1とは逆に、一人の学習者さんのみ絵カードを見て、それを説明して、みんなに絵を当ててもらう。
グループレッスンの方が盛り上がりはあると思いますが、プライベートレッスンでも、できる練習です。
おすすめの本
今回は、日本語のレッスンで取り入れる練習を紹介しましたが、もっと詳しく知りたいという方は、下記の本がおすすめです。