日本語初心者向けのテキストで悩んでいませんか。
学習者さんがひらがな・カタカナが読めないけど、日本語を勉強したいって時もありますよね。
そんな時に是非使ってみてほしいのが「NIHONGO Fun&Easy」というテキストです。
サバイバル日本語テキストとして、個人的にとても気にっており、日本語教師にとっても使いやすいのでおすすめです。
【こんな人に読んでもらいたい】
- 日本語初心者向けのテキストを知りたい人
- NIHONGO Fun&Easyについて知りたい人
- サバイバル日本語テキストを探している人
NIHONGO Fun&Easyについて
Nihongo Fun&Easyは、日常生活で使える日本語を、短期で学べるテキストです。
文法積み上げではないので、学びたい箇所から学ぶことができます。
知りたい・言いたいことをフレーズで学び、場面ごとでの会話になれる事が目的です。
テキストはローマ字が併記されているので、日本語が読めない人も、使用することができます。
【特徴のまとめ】
① 日常生活で使える日本語を、知りたい順に学べる(積み上げ不要)
② ローマ字が併記されているので、日本語の文字が読めない人も使用可能
③ 英語での文法解説や例文の訳があるので、独学が可能
④ 短期間で学べる(学習時間目安:20~30時間)
⑤ 練習問題も豊富
目次
全12ユニットから構成されており、文法積み上げではないため、学習者さんが気になるユニットから始める事ができます。
それぞれのユニットには、2~3程度のフレーズがあります。
Unit1 自己紹介
Unit2 場所を尋ねる
Unit3 買い物
Unit4 コンビニ・レストラン
Unit5 許可を求める
Unit6 依頼する
Unit7 交通+時間表現
Unit8 美術館に行きます
Unit9 感想を言う
Unit10 食事
Unit11 世間話をする
Unit12 誘う
その他にも、絵付で日本食の紹介ページや単語ページもあり、独学しやすいように構成されています。
本の構成
それぞのユニットの中には、2~3程度のフレーズがあり、フレーズ毎に、新出単語も5~10程度あります。
リスニングやロールプレイは、同ユニットで学んだフレーズを使って練習できるようになっています。
- フレーズ導入・練習(Practice A)
- 会話練習(Practice B)
- 総合会話練習(Dialogue)
- リスニング(Listening)
- ロールプレイ(Role Playing)
- 場面練習(Do you remember?)
- 到達度チェック(Phrases for Unit)
①②は、フレーズ毎にあり、③以降はユニット毎にあります。(一部、ユニットによってはない練習もあります)
この本を使用する際のポイントは、何よりも学習者さんに口を動かしてもらう事が大切です。
発音がきれいじゃなくても、少しぐらい間違っていても良いので、たくさん話して、短い会話なら、覚えて言えるようになる事が理想です。
暗記が得意な人なら、長めのダイアログもできるだけ見ないで言えるようになってもらい、日本語の音に口が慣れるようにレッスンを構成できると良いです。
おすすめな理由
本の構成が良いだけでなく、無料で音声とフラッシュカードがダウンロードできるからなんです。
音声が無料のテキストはたくさんありますが、フラッシュカードまで無料でゲットできる事はあまりありませんよね。
Nihongo Fun&Easyでは、テンポよくレッスンを進める事が重要なので、フラッシュカードを使って、たくさん口を動かしてもらいながらレッスンを進める事ができます。
無料音声ダウンロード
音声は、データダウンロードもしくはオンライン上で聞く事もできます。
もちろん、学習者さんも無料で聞けますので、予習復習などで使ってもらう事もできます。
無料フラッシュカード
これが何よりもありがたいのですが、Nihongo Fun&Easyに対応したフラッシュカードを無料で使うことができます。
Nihongo Fun&Easyだけでなく、ひらがなとカタカナのフラッシュカードも無料で使う事ができます。
Nihongo Fun&Easy使用中に、日本語の文字学習も一緒に進められると、次のステップへよりスムーズに進められると思います。
- 無料フラッシュカード(Web使用)
- 無料フラッシュカードダウンロード(データダウンロード・補助教材あり)
この本の使い方
冒頭に書いた通り、この本は文法積み上げではないため、Unit1から学習しなくても大丈夫です。
どのユニットにも共通して言えるのが、テンポよくレッスンを行い、学習者さんにたくさん口を動かしてもらう事です。
この本を使う学習者さんの想定としては、初めて日本語を勉強する人が多くを占めると思われます。
そのため、まだ日本語の音に口が慣れていない場合が多いです。
この本が終わるころには、日本語の音に慣れている事も目標の一つにあります。
だらだらしたレッスンをしないように、フラッシュカードのテンポも少し早めに行うなどして、メリハリをつけれると◎です。
サンプル教案
日本語教師養成講座などで学んだ教案がベースとなりますが、対象者がゼロ初心者である点や、テキストにローマ字や英語が入っている点など異なる事も多く、留学生対象のレッスンとは少し異なります。
【想定される学習者層】
- 日本語を始めて勉強する
- 英語が少しは分かる
【教案作成時のポイント】
- 単語レベルでOkなのでレッスン中英単語を使う(使い過ぎには注意)
- 絵を見て何かイメージさせる時間は長く取らなくても良い
- イラストを見て「今日のフレーズはコレです」とすぐに紹介してもOK
- 発展練習というよりも、テキストにある単語や文を覚えてもらう事が目的
- 覚えの良い人だったら、どんどん発展練習を入れていく
下記の教案は、かなりざっくりとしていますが、どの程度英語を入れるのか、どんな流れで行うのかを大まかに記載しています。
尚、該当箇所はUnit12で、最終ユニットになりますため、既習単語や文は日本語で入れています。
まとめ
今回は、ゼロ初級者向けのサバイバル日本語学習教材Nihongo Fun&Easyをご紹介しました。
私は、初めて日本語を勉強する人とは、毎回このテキストを使用しており、学習者さんだけでなく日本語教師にとっても、割と使いやすいテキストだと感じています。
全く日本語を知らない状態でスタートしても、このテキスト終了時には、多くの人が少しだけですが、簡単な会話ができるようになっています。
日本語教師の立場からすると、みんなの日本語などとは少し勝手の違うテキストで、流れに慣れるまで、多少戸惑う事もあるかと思います。
絶対にこの方法が良いという事はありませんが、この教科書では、テンポよくたくさん口を動かしてもらう事を意識してレッスンをしてみると◎です。