日本語教師に興味のある大学生や、まだ資格は持っていないけど、国際交流に興味がある方などは、日本語のボランティアとして活躍できます。
あくまでもボランティアなので、文法事項を教えるというよりは、フリートークを楽しむ、困っている事などの話を聞く、日本文化を紹介するなど、勉強というよりも、楽しむ方に重点が置かれている事もあります。
ただ、中には、ボランティアでも1レッスン30分の様な感じで、勉強を教えることもありますので、応募する前に、募集内容を確認するようにしましょう。
今回は、日本語教師のボランティアについての内容になっています。
海外(特に英語圏)でのボランティアについても記載しておりますので、興味のある方は是非最後までチェックしてみて下さい。
【こんな人に読んでもらいたい】
日本語教師のボランティアをしたい人
ボランティアに関する情報を得たい人
日本語教師の働き方を知りたい人
日本語教育に興味のある大学生
資格なしでも日本語教育に関わりたい人
ボランティアの割合は?
そもそも、日本語教師として活躍されている方の中で、ボランティアの割合はどのぐらいなのでしょうか。
令和4年の文化庁発表の日本語教育実態調査によると、日本語教師の中でボランティアは約5割となっています。
(参考:令和4年度日本語教育実態調査)
ボランティアで活躍されている方がかなり多い事が分かりますね。
実際に、ボランティアの募集もよく見かけます。
私は、ボランティアはしたことはありませんが、興味のある方は、募集もたくさんありますので、割とすぐに見つけられるのではないかと思います。
日本語学校と日本語ボランティア教室の違い
まず、ボランティアをするのであれば、日本語学校と日本語教師のボランティア教室についての違いを理解しておくと良いです。
日本語学校は、大学や専門学校などに進学や就職をしたい留学生のための場所です。
一方、日本語教師のボランティア教室は、生活者として日本に住んでいる外国人の方のお手伝いをするという認識になります。
そのため、JLPTを教えたりというよりも、日常生活で困っている事を一緒に解決したりなど「日本語教育」ではなく「日本語学習支援」となります。
もし、ボランティアを検討している方の中で、バリバリ日本語教育を行っていきたいと思っている方がいるのであれば、少し目的がズレている可能性があります。
改めて、ご自身が日本語のボランティア活動をしたいと思っているのかどうかを問うてから、応募しましょう。
資格なしでもボランティアになれる?
結論、資格なしでなれます。
ボランティアは、資格なしでも大学生の方でもOKとしている所はたくさんあります。
その代わり、無償でのボランティアとなります。
ボランティアの中でも、一部有償の物がありますが、基本的には、無償だと思っておいてください。
もちろん、資格を持っている方は歓迎ですが、無くてもボランティアは、できますので、日本語教育、国際交流、困っている人を助けたい、こんな思いを持っている人は、是非トライしてみて下さい。
英語を使うの?
基本的には、日本語のボランティア教室では、日本語のみで会話を行っている事が多いようです。
英語やその他外国語ができるので、国際交流的なイメージを持っていると、少しズレがある可能性があります。
あくまでも、日本語教室であるので、日本語で話すことが大前提で、どうしてもという場合にのみ、媒介語を使用する程度の感覚でいると良いでしょう。
そのため、日本語のボランティアを行う人は、語学力の有無は求められていない事が多いです。
ボランティア募集の探し方
日本語教室のボランティアの募集は、数多くあります。
ちょっとネットで検索しただけでも、たくさん出て来ますので、お住いの地域でも恐らくボランティアの募集は見つけられるのではないでしょうか。
下記にて、日本語のボランティア活動を行っている所が掲載されているサイトを載せておきますので、参考にしてみて下さい。
【東京都】東京日本語ボランティア・ネットワーク
【神奈川県】多言語支援センターかながわ
【埼玉県】埼玉県庁HP 外国人住民の日本語学習支援
【千葉県】千葉県国際交流センター あなたの町の日本語教室
【愛知県】愛知県国際交流協会
【大阪府】大阪国際交流センター
【京都府】京都市国際交流協会
【兵庫県】兵庫県国際交流協会
【福岡県】福岡県国際交流センター
【沖縄県】沖縄県国際交流・人材育成財団 国際交流課
一部、ボランティアの募集では、日本語教師の資格がある人のみ対象の場合があります。
日本語教師の資格なしの場合は、募集事項を満たしているか応募前に確認するようにしましょう。
海外の日本語教師ボランティア
日本語教師のボランティアは、日本国内だけでなく、海外でも行われています。
より、国際交流に重きを置くのであれば、自らが海外に行ってみるのも◎です。
まだ行きたい国や街が決まっていない人は、下記のサイトから、海外でのボランティア探してみると良いです。
企業によっては、ボランティアをするために、割と高額なお金を払う必要があります。
しかしながら、ボランティア期間中は、報酬等は無い事もあるため、費用をどのぐらいかけられるかも考えながら、海外ボランティアの参加の有無を検討する必要があります。
次に、既に行きたい国や街が決まっている人向けに、今回は英語圏をメインに日本語のボランティアの募集が掲載されているサイトをご紹介していきます。
オーストリア
オーストリアは、留学先でも人気ですが、日本語教師のボランティアやインターンシップ先としてもとても人気の高い国です。
オーストラリアの日本語学習者数は中国、インドネシア、韓国に次ぎ、現在世界で第4位です。英語圏ではダントツの日本語学習者数です。
時差もあまりないため、日本人にとっても行きやすい国の一つですね。
企業名 | サイト | 参加費用 | 最短期間 | 注意点 |
オーストリア留学センター | 公式HP | 1,100ドル~ | 約10週間~ | 英語での意思疎通は必須 |
JEGS ジェグス・インターナショナル | 公式HP | 179,000円~ | 1週間~ | 応募年齢30歳程度まで(教員経験者のみ40歳程度まで) |
BBI日本語教師ネットワーク |
公式HP | 328,000円~ | 1週間~ | 基本、ワーホリビザ取得 |
CECジャパンネットワーク株式会社 |
公式HP | 218,000円~ | 4週間~ | 3か月以上の場合は、ワーホリビザ取得必須 |
オーストラリアの日本語のボランティアは、最短1週間から参加できるプランもありますが、3か月以上長期的に滞在する場合は、ワーホリビザが取得できる年齢(30歳程度まで)が対象となる事が多いようです。
それ以上の年齢の方は、会社に問い合わせてみて下さい。
既に、就労ビザや在住許可証などを持っている方のみを対象している事もあります。
派遣先は、現地の小中高学校なので、英語を交えた間接法で日本語のレッスンを行っているようです。
そのため、長期滞在している、語学力アップにも繋がる可能性は十分にあります。
アメリカ
英語圏と言ったら、やはり最初に出てくるのがアメリカでしょうか。
アメリカでも、日本のアニメなどが浸透しており、日本大好きな人もたくさんいます。
企業名 | サイト | 参加費用 | 最短期間 | 注意点 |
ブリッジ留学サポートセンター | 公式HP | 276,000円~(語学学校費用込) | 1週間~ | ボランティアのみの場合は、語学学校費用が引かれます。 |
国際交流基金・ロサンゼルス日本文化センター | 公式HP | 無料 | 登録制 | 日常会話程度の英語力があり、18歳以上 |
オールシーズンズ | 公式HP | 滞在方法等により変動のため要問合わせ | 1週間~ | 午前:中英語レッスン、午後:ボランティア |
アメリカでは、国際交流基金のロサンゼルス日本文化センターが随時、日本のイベントなどのボランティアを募集しております。
登録制となっているため、登録フォームより登録をする必要がありますが、参加費用等は掛かりません。
その他の場合は、語学学校に通いながら、日本語のボランティアを行うというプランが多いようです。
カナダ
カナダの日本語学習者数は世界第10位で約3万人弱の日本語学習者がいます。
その多くは、小中高高校生とされています。
カナダの中でもバンクーバーなど、日本人が多い地域では、ボランティアの募集も常にあったりしますので、見つけやすいと思われます。
企業名 | サイト | 参加費用 | 最短期間 | 注意点 |
クラブハウス日加センター | 公式HP | 無料 | 登録制 | 1対1でレッスンをするため、レベルにばらつきがある(初~上級まで) |
キャリアエクスチェンジ | 公式HP | 380,000円~ + 登録料33,000円 | 1学期(約3ヶ月)~ | 滞在費は別途プラスされる。 |
あいたす日本語学校 | 公式HP | 無料 | 都度参加 | 週末orオンラインで開催中 |
登録制や都度参加可能な日本語のボランティアがあるので、ちょっとだけやってみたい人には、始めやすい環境だと思います。
最初から数か月やるのは、ハードルが高いと感じる方は、カナダへ留学へ行ったりした際に少し参加してみるという所からスタートしてみてもいいでしょう。
イギリス
イギリスでは、毎年ハイパージャパンと呼ばれる日本の文化イベントが行われている様に、日本の文化は人気です。
しかし、日本語学習者は、オーストラリア・アメリカ・カナダと比べると少なくなります。
そのため、必然的に日本語学習機関数も減りますので、ボランティアの募集も減ります。
私は以前イギリスに住んでいたことがありますが、実はその時、日本語の家庭教師をしておりました。
その際は、知り合いの知り合いぐらいの人からの話でこのことを知り、家庭教師を始めるようになりました。
イギリスにある留学機関や日本語学校がボランティアを募集しているというよりも、個人が家庭教師や日本語を教えてくれる人を探しているというケースが多いように感じます。
そのため、募集も不定期だったり、一度あったら、次いつあるか分からないというのが現状のような気がします。
日本語のボランティアや家庭教師を探す際は、是非MixBというイギリス・ロンドンのコミュニティサイトをチェックしてみて下さい。
このサイトは、日本語のボランティアに特化しているわけではありませんが、様々な求人情報の掲載があります。
その中に、日本語のボランティアの募集も紛れている事があります。
不定期なので、いつ見つけられるか、見つけても実際にボランティアできるのか、正直分からないのですが、イギリスに留学などで行く予定の人で、日本語のボランティアに興味のある人は、探してみるのもいいでしょう。
まとめ
今回は、日本語のボランティアに関する事について詳しく記載しました。
日本国内の日本語のボランティアは、かなりたくさん募集はありますので、割とすぐに見つける事ができると思われます。
一方、海外での日本語のボランティアは、国によってかなり差があります。
探しやすさでいけば、オーストラリア・アメリカ・カナダといった国がおすすめです。
特に行きたい国や街が決まってないけれど、海外で語学も少し使って日本語のボランティアをしたい人には、是非トライしてみてほしいです。
しかし、ボランティア参加には、割と高めの金額を支払う必要がある場合がありますので、費用との相談をしながら、ご自身の納得する方法を選んでください。