日本語教師になりたいけど、日本語教師養成講座などを見ると、1年程度を目安としている学校が多いです。
できるだけ早く、最短で日本語教師になりたい人にとっては、1年って少し長く感じると思います。
また、半年とされていても、平日はほぼ毎日学校に通わなくては行けず、働きながら資格を取得するのは、少し難しいですよね。
そこで今回は、少しでも早く、できるだけ最短で日本語教師になりたい人向けに、おすすめの日本語学校や目指せる資格をご紹介します。
尚、私自身、働きながら6か月で文化庁届出済みの日本語教師養成を修了し、日本語教師資格を取得しました。
記事の最後には、体験談も載せてありますので、合わせてご覧いただけますと幸いです。
【こんな人に読んでもらいたい】
最短で日本語教師資格を取得したい人
働きながらもなる早で日本語教師になりたい人
短期集中で日本語教師資格取得したい人
\働きながらでも6か月で日本語教師に/
日本語教師になるには
まず、大前提として、日本語教師の資格を取得するには、下記の3通りがあります。
①「日本語教育能力検定試験」合格
②「日本語教師養成講座420時間」修了
③大学・大学院で「日本語教育主専攻(または副専攻)」修了
既に大学を卒業されており、現在主婦や社会人の人にとって③は現実的ではありませんね。
ですので、多くの日本語教師は①か②の方法で日本語教師になります。
正直、無資格でもボランティア等で日本語を教えられますが、日本語学校等では働けません。
次に重要なのが、現在の最終学歴になります。
大卒以上とそうでない場合と、目指せる資格が異なります。
大卒の場合
大学を卒業した人の場合は、420時間以上の日本語教師養成講座を修了するのが最短ルートとなります。
卒業学部学科は日本語教育関連でなくても、問題ありません。
私自身、理系の学部を卒業しておりますが、日本語教師の資格を取得しています。
中卒・高卒・専門学校卒の場合
大卒ではない場合、日本語教育能力検定試験の合格が最短ルートになるでしょう。
日本語教育能力検定試験は、年に1回(10月)、全国7都市で開催されており、受検資格もなく誰でも受検することが可能です。
合格率については、例年30%前後となっており、きちんと勉強をすれば独学でも合格は可能です。
独学のみでは自信がないという方は、日本語学校が提供している日本語教育能力検定試験対策講座を活用してみるのも良いと思います。
資格取得までの期間の目安
日本語教師になるために、目指せる資格が分かったところで、それぞれどのぐらい期間がかかるのか見て行きましょう。
ここに記載している期間は、あくまでも目安です。
最短期間は、割としっかり勉強する必要がありますし、現在働いている人にとっては、厳しいスケジュールとなる可能性があります。
私自身、働きながら6か月で日本語教師養成講座を修了しましたが、かなり大変でした。
この点を踏まえておいてください。
日本語教育能力検定試験に合格(最短:1カ月~)
日本語教育能力検定試験は毎年10月に年1回開催されます。
最短1か月の勉強でも合格は狙えると思いますが、その代わり、その1か月はかなりガッツリ勉強する必要があります。
特に、今まで日本語教育に関わって来なかった人からすると、新しい事が多く、正直厳しいです。
検定試験は、決して簡単ではありませんので、通常はもっと時間をかけて勉強します。
独学だけでは自信がないという方は、日本語学校が提供している日本語教育能力検定試験対策講座などを活用してみると良いです。
費用も、日本語教師養成講座よりもかなり安く受講できますので、お財布にも優しいです。
【日本語教育能力検定試験対策講座がある日本語学校】
学校(企業)名 | HP | 講座名 | 受講料金 | 受講期間 |
ヒューマンアカデミー | 公式HP | 日本語教育能力検定試験【完全合格】講座 | 132,000円(税込) | 6ヶ月(サポート期間12ヶ月) |
KEC日本語学院 | 公式HP | 日本語教育能力検定試験対策コース | 234,850円(税込)~ | 30時間~ |
東京中央日本語学院 | 公式HP | 検定対策ゼミ(eラーニングorオンライン) | 55,000 円(税込)~ | 40時間~ |
千駄ヶ谷日本語教育研究所 | 公式HP | 日本語教育能力検定試験対策コース | 68,000 円(税込)~ | 2か月~ |
アルファ国際学院 | 公式HP | 試験対策講座 | 198,000円(税込) | 6か月~1年 |
株式会社篠研 | 公式HP | 日本語教育能力検定試験対策講座 | 5,500円(月額)60,500円(年額)~ | 推奨1年 |
日本語教師養成講座を修了(最短:3カ月~)
ここでご紹介するのは、文化庁届出済みの日本語教師養成になります。
現在、多くの日本語学校では、「文化庁届出済みの」の日本語教師養成を修了していることを求人の応募条件としているところが多くあります。
そのため、これから日本語教師養成講座を受講したい方は、その講座が「文化庁届出済み」であるかどうかを確認してみると良いです。
大学の日本語教育主or副専攻を修了(4年)
①日本語教育能力検定試験に合格②日本語教師養成講座420時間修了の他に、③大学で日本語教育主専攻または副専攻で修了することが求められます。
こちらは、冒頭でも申し上げた通り、現在社会人の人や既に大学を卒業している人にとっては、あまり現実的ではないと思われます。
しかし、今後大学へ進学を検討している、または、大学で日本語教育勉強したいという方におすすめの選択肢です。
日本語教育関連の大学を卒業すれば、①日本語教育能力検定試験に合格②日本語教師養成講座420時間修了する必要はありませんし、よりしっかりとした証明を手に入れる事ができます。
日本語教育能力検定試験について
「日本語教育能力検定試験」は、外国人に対して日本語を教える能力を評価するための資格試験です。
この試験は、日本国内での日本語教育に従事する教員や日本語教室の講師を対象としています。
試験は日本国内外で実施されており、合格することで日本語教育の専門家としてのスキルや知識を証明することができます。
毎年10月に行われる年1回の試験になります。
難易度や合格率
日本語教育能力検定試験の合格率は30%程度ですので、決して簡単な試験ではありません。
また、出題範囲も広く、しっかり勉強をしないといけない、という印象です。
(参考:令和4年度日本語教育能力検定試験 応募者・全科目受験者・合格者数)
内容は、割と誰でも理解しやすい内容ですが、覚える事などが多いです。
個人的には、音声の問題が分かりずらい事があり、これは、どれだけ勉強しても、正直、本番の試験で何がでるかで、多少されてしまうかな、という感じです。
試験問題例は、コチラから確認できます。
独学におすすめのテキストや参考書
日本語教育能力検定試験に関連するテキストや参考書は数多くありますので、ご自身が気に入ったものを使って頂いて問題ないかと思います。
下記には、有名な参考書を掲載しておきます。
分野別に勉強したい人は下記の参考書もおすすめです。
日本語教師養成講座について
今回は、できるだけ最短で修了できる日本語教師養成講座を紹介します。
尚、ここで紹介する講座は全て、「文化庁届出済み」となりますので、安心して受講できます。
千駄ヶ谷日本語教育研究所
千駄ヶ谷日本語教育研究所は、1975年に東京都渋谷区千駄ヶ谷で日本語学校として設立され、現在まで、日本語教師養成のリーディングカンパニーとして多くの日本語教師を輩出してきております。
【基本情報】
場所: 東京都新宿区
最寄り駅:
-JR山手線・西武新宿線 高田馬場駅 徒歩1分
-東京メトロ東西線 高田馬場駅 5番出口真上
最短修了期間:3か月(平日は朝から夕方まで通うことになります)
受講費用:517,000円(入学金&教材費込・税込)
学校がサンプルとしている受講モデルでは、理論科目をe-ラーニングで学び、教育実習や一部の理論科目を通学で同時進行して行えば、最短3か月で修了できるとの事です。
経験上、かなり大変になるとは思いますが、多くの理論科目はeラーニングですので、スキマ時間を有効活用して、勉強を進めていくことは可能だと思います。
通学科目は、平日クラスと土曜日クラスがあるので、働きながらでも、かなり大変になると予想しますが、通えなくはないのではないでしょうか。
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学校法人瀧澤学園 千葉モードビジネス専門学校
千葉モードビジネス専門学校は、2014年に専門課程日本語科設置した後、2016年にフィリピン・マニラ日本語学校開校し、2020年からは日本語教師養成講座(文化庁届出済み)を開講しております。
名前の通り、場所は千葉県にありますが、日本語教師養成講座に通われる方で、遠方にお住まいの方には、寮の手配をしてくれます。
短期間に集中して勉強したいのであれば、寮に宿泊するのも手段の一つかもしれませんね。
【基本情報】
講座名:CMB 日本語教師養成講座
場所:千葉県千葉市
最寄り駅:
-JR総武本線「都賀駅」徒歩3分
-千葉都市モノレール「都賀駅」徒歩3分
最短修了期間:3か月(平日は朝から夕方まで通うことになります)
受講費用:52万円(入学金込・税込)+ 教材費35,000円〜50,000円
最短で日本語教師養成を3か月で修了できますが、その代わり平日は9:15~16:45まで学校に通う必要があります。
養成講座修了後の就職サポートがあり、海外で就職したい人のサポートも行っております。
ベトナム・ネパール・ポーランドの3か国への紹介ルートがあるようですので、これらの国に興味がある方は、一度問い合わせをしてみると良いと思います。
\詳細をチェックしてみる/
SMI言語教育学院
SMI言語教育学院では、日本語学校(船橋日本語学院)も併設しているため、教育実習では、留学生相手に模擬授業を行います。
理論科目のテキストは、アルク社発行のNAFL 日本語教育能力検定試験合格セットを使用しているため、既にお持ちの方は、受講料から7万円割引されます。
【基本情報】
場所:千葉県船橋市
最寄り駅:
-JR総武線 船橋駅 徒歩約12分
-東武野田線 船橋駅 徒歩約12分
-京成船橋駅 徒歩約10分
最短修了期間:3か月半(平日は朝から夕方まで通うことになります)
受講費用:58万円(入学金込・税込)+ 教材費5,000円(税抜き)
最短での日本語教師養成講座修了期間は、3か月半ですが、平日9:00~16:05の時間帯に通う必要があります。
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京都民際日本語学校
京都民際日本語学校も、日本語学校を併設しております。
2001年に創立し、現在は京都に3校キャンパスを持っています。
【基本情報】
場所:京都府京都市西大路校
最寄り駅:
– 京都市営地下鉄東西線「西大路御池」駅(3番出口)から徒歩2分
– 京福電鉄嵐山線「三条口」駅から徒歩2分
– 阪急電鉄京都線「西院」駅から徒歩7分
– JR 京都駅前から【市営バス205系統】乗車、「西大路御池」停留所で下車徒歩1分
最短修了期間:3か月(平日は朝から夕方まで通うことになります)
受講費用:51万円(入学金込・税込)+ 教材費30,000円(税込)
最短での養成講座修了期間は3か月で、平日の14:00~21:50まで授業があります。
午後から夜の時間帯ですので、午前中で仕事や用事が済ませられる人であれば、通学可能です。
また、授業は10名程度の少人数で行われるので、養成講座の担当教師の方と距離が縮まり、より密なレッスンを受けれます。
\より詳しい情報をチェック/
清風情報工科学院
清風情報工科学院は、1988年に、大阪ガスおよび同子会社であるオージス総研により設立されました。
情報処理教育を中心とした職業教育を行う専門学校でしたが、2002年には、情報処理教育に加えて、大学編入準備教育、また、留学生を対象とした日本語教育を始めました。
【基本情報】
場所:大阪府大阪市
最寄り駅:
– 阪堺上町線「松虫駅」下車すぐ
-地下鉄谷町線「阿倍野駅」徒歩6分
最短修了期間:4か月(平日は朝から夕方まで通うことになります)
受講費用:44万円(入学金込・税込)
最短での養成講座修了期間は、4か月で、平日10:15~15:55は通学することになります。
受講費用が他校よりも少し安めに設定されているので、費用を抑えたい人にはおすすめです。
\少しでも安く受講したいなら/
文化庁届出済みではない日本語教師養成講座
文化庁届出済みでない日本語教師養成講座も多く存在します。
こちらは、「文化庁届出済み」に比文化庁届出済みでない日本語教師養成講座べ、受講費用が安くまたオンラインで完結することが多いので、遠方や海外にお住まいの方でも受講可能です。
ただし、文化庁届出済みでない日本語教師養成講座を修了した場合、留学生向けの日本語学校で働けない可能性があります。
また、今後日本語教師が国家資格化することに伴い、多少不利(国家資格取得に必要な条件が増える等)になる可能性がありますので、その点、ご承知おきください。
【受講のメリット&デメリット】
受講費用が安い
オンライン完結できる
文化庁届出済みでない
就活の際、不利になる可能性がある
JEGS ジェグス・インターナショナル
JEGS ジェグス・インターナショナルでは、オンラインにて日本語教師養成講座420時間 通信教育を提供しています。
名称だけ見ると、文化庁届出済みの日本語教師養成講座と同じなので、ややこしいですが、何度も言いますが、こちらは文化庁届出済みではありません。
当サイトにも、きちんと届出済みではない旨の記載があります。
ただ、日本語教師としての採用には問題ないとの記載もありますが、100%問題ないとは言い切れないと思われますので、ご注意ください。
(参考:よくあるご質問Q3)
【おすすめポイント】
世界中から受講可能
リーズナブルな価格
英語で日本語を教える間接法も学べる
最短半年で修了可能
受講費用は、オーストリアドル$1740です。下記を参考にしてみて下さい。
文化庁届出済みの日本語教師養成講座と比べると、かなり安いのが分かりますね。
\より詳しい情報をチェック/
【実体験】働きながら6か月で日本語教師に!
ここまで、最短で日本語教師養成講座を修了できる学校や企業を紹介してきましたが、私自身、最短とまではいかなくても、割と早く6か月で日本語教師養成講座を修了しました。
当時は、働きながら週末、学校に通っており、正直この6か月は勉強が大変で、辛い時期もありました。
何となく、軽い気持ちで受講を開始したのですが、勉強内容は、かなり深く毎回考えさせられる内容でした。
6か月でも、働きながらだとかなり大変でしたので、個人的には、現在お仕事をされている方は、もう少し余裕を持って受講された方が良いと感じます。
当時の1週間のスケジュール(例)
日本語教師養成講座受講中は、本当に下記の様な毎日を過ごしていました。
理論科目をeラーニングで受講していましたが、かなりの量があり、少しでも進めておかないと終わりませんでした。
曜日 | 内容 |
月曜日 | 会社 + 帰宅後orスキマ時間にeラーニング学習 |
火曜日 | 会社 + 帰宅後orスキマ時間にeラーニング学習 |
水曜日 | 会社 + 帰宅後orスキマ時間にeラーニング学習 |
木曜日 | 会社 + 帰宅後orスキマ時間にeラーニング学習 |
金曜日 | 会社 + 帰宅後orスキマ時間にeラーニング学習 |
土曜日 | 9:00~16:00ぐらいまで授業 |
日曜日 | 自習やeラーニング学習/週によっては教育実習の準備 |
受講開始後、毎日、日本語の事を考える生活になり、仕事が忙しくても、昼休み中にも急に、日本語の事を思い出したりしていました。
それぐらい、日本語教師養成講座はガッツリ勉強させられます。
このことを踏まえて、どのぐらいの期間を設けて受講するか決めて頂けると良いかと思います。