日本語教師を目指している方の中には、一定数、海外で働きたいと思っている方がいます。
私が、日本語教師養成講座に通っていた際にも、3分の1ぐらいの人が、海外での活躍を希望していました。
特に、アジア圏であれば、求人もある程度定期的に出ているため、将来的に海外移住をして日本語教師として働く事は可能だと言えます。
また、資格はあっても未経験者の方も、アジア圏であれば、応募可能な求人もありますので、海外移住の夢も、割とハードルは低いのではないでしょうか。
今回は、日本語教師の資格がない方や未経験、またはシニアの方で海外で活躍していきたいと考えている人向けに、役立つ情報を載せております。
【こんな人に読んでもらいたい】
資格なしでも海外で日本語教師として活躍したい
未経験で海外で日本語教師になりたい
シニアで海外で日本語教師になりたい
日本語教師として海外移住したい人
本当に資格なしでもOK?
結論、資格なしでも海外で日本語教師として働く事は可能です。
日本でも、ボランティアやインターンシップなどであれば、資格なしでもOKとしている所は多くあります。
しかしながら、資格は持っておいた方が遥かにプラスになりますし、弊害はなくなります。 これは、念頭に置いておいてください。
同じ求人に資格ありの人と資格なしの人が応募されれば、お分かりの通り、資格ありの人の方が有利になるでしょう。
【資格なしでのデメリット】
- 活動範囲が狭まる
- 応募できない求人が増える
- 有資格者より不利になる
- 日本語教師に必要な基礎知識が不足する可能性がある
- 中々仕事が決まらない可能性がある
上記の様な事を念頭に置いたうえで、海外で資格なしで日本語教師と活躍していく事には何ら問題はありません。
法律的罰則等は現時点ではありませんし、今後もそのような厳しい措置は取られないと思います。
ただ、将来的には海外移住をして、日本語教師として、収入を得て生活をしていきたいと思うのであれば、確実に資格取得をした方が良いですし、そうでないと、正直厳しいです。
無資格者が活躍できる場所
ボランティアやインターンシップなど短期での契約であれば、資格なしでもOKとしている機関は多いです。
将来、日本語教師として海外移住をしたいけど、本当に自分に合っているのか、まだ少し不安を抱えている人が、本格的に日本語教師の資格取得前に、海外に行って日本語教師の体験をしてみる、と言った位置づけが適当かと思います。
長期的に、資格がなく海外で日本語教師として活躍したいと考えるのは、できなくはないですが、明らかに不利になる事が予想されます。
既に、海外には多くの有資格の日本語教師の方が活躍されていますので、その方たちに勝つためには、最低限、資格を持っておく必要があるからです。
特に収入面など気にせず、のんびり日本語をボランティアとして教えていきたい程度の気持ちであれば、資格なしでも全く問題ありません。
ご自身が、海外に行ってどのように日本語教師として活躍していきたいのかによって、資格取得の必要性は変わってます。
【海外ボランティアやインターンシップ掲載サイト】
未経験でもOK?
未経験でも応募できる求人はあります。
ただ、未経験の場合、資格はある事が前提となる事が多いです。
資格を取得したばかりで、まだ日本語教師として働いた経験がない、といった状況が前提となります。
「未経験&資格なし」では、応募できる求人はかなり少なる事が予想されますので、この点ご承知おきください。
未経験の場合、若い方(30代程度ぐらいまで)であればある程、有利になります。
一定以上の年齢になると、そもそもの求人数が減るため、そこに更に未経験となると、かなり厳しい現状だと思われます。
それでも、「将来的に海外移住をしたい」というシニアの方は、まず、日本国内で少しでも経験を積むことをおすすめします。
日本での経験があれば、応募できる求人数が増える傾向にあるので、直ぐには、海外へ行けないかもしれませんが、一旦、日本国内で日本語教師になり、その後、海外へ挑戦してみるといいです。
シニアも活躍できるの?
結論、できます!
日本語教師の多くは40代・50代であり、私が知っている限り、最高齢は70代で未経験から日本語教師になられた方がいらっしゃいます。
それぐらい、日本語教師は年齢関係なく始められるのが魅力の一つです。
海外でも、全ての国ではありませんが、シニアの方が活躍できる場はあります。
下記のサイトには、割とシニアの方向けの求人情報が載っていますので、気になる方はチェックしてみて下さい。
JICA海外協力隊
JICA海外協力隊では、定期的に日本語教育の長期・短期の派遣募集があります。
「一般案件」と「シニア案件」がありますが、ここで言う「シニア」とは、経験年数が15年以上のベテランという意味で使われています。
年齢のシニアではありませんので、ご注意ください。
ですので、若い方でも15年以上の経験があれば「シニア案件」に応募することができます。
15年以下の経験の場合は、年齢が上でも「一般案件」への応募となります。
こちらは、求人によって未経験OK、または数年程度の経験が必要、などの条件が設けられております。
一部、年齢制限(45歳程度まで等)もありますので、応募の際は確認するようにしてください。
派遣先は、アジア圏やアフリカ圏がメインになりますが、南米等もあります。
国によっては、求められる語学が高い事もあります。
派遣先によって、条件が異なります。
応募期間が決まっておりますので、気になる方は、定期的にチェックするようにしてみて下さい。
\海外で日本語教師に/
国際交流基金
国際交流基金では、定期的に海外での日本語教師を募集しております。
年によって、派遣先は異なりますが、日本語教師として中々行きにくいヨーロッパ圏への派遣もあります。
2024年は、イタリア(ローマ)・イギリス(ロンドン)・ドイツ(ケルン)・フランス(パリ)・ハンガリー(ブダペスト)・スペイン(マドリード)への募集がありました。
ヨーロッパ圏で日本語教師をしたい人は、是非是非チェックしておいてほしい求人になります。
【実体験をご紹介】
実は、私は以前イタリア(ローマ)への派遣に応募したことがあります。
書類選考後通過し、東京にある国際交流基金で面接を行いました。
割と応募書類がたくさんあるので、作成に時間がかかったのを覚えております。
面接内容は、①模擬レッスン②一般的な質疑応答(志望動機など)で合計で30分~40分程度だったような記憶があります。
その後、結果は自宅へ郵送されてきます。
しかしながら、この時、コロナが流行し、残念ながらこの年の派遣は、全ての国で派遣中止となってしまいました。
そのため、私が実際に派遣されることはありませんでした。
\ヨーロッパ圏に行きたいなら/
タイは割と年齢に寛容⁈
私のサイトの下に、日本語教師の求人サイトをまとめてありますが、その中で割とよく見かけるのが「タイ」での日本語教師の求人です。
海外求人の場合30代程度までなどと、年齢制限がある事も珍しくはないのですが、「タイ」の求人の場合、45歳程度まで、50歳程度までなどと、他の求人よりも、少し年齢制限が緩やかである事が多い傾向です。
全てがそうではないので、100%とは言い切れないのですが、他の海外の国と比べると、比較的年齢に寛容です。
もし、行きたい国は決まっていない人、とりあえず海外に行きたいという方であれば、是非タイの求人をチェックしてみて下さい。
ヨーロッパで日本語教師になるには
正直、ヨーロッパ圏での日本語教師の求人は多くありません。
また、求人が出てもすぐに応募がされる事も多く、締め切りになってしまう事もあります。
私自身、ヨーロッパ圏3か国(イギリス・ドイツ・イタリア)に住んで感じるのは、イギリス・フランス・ドイツ、ポーランドでは、多くはありませんが、定期的に求人を見ます。
ただ、年に1回あればいい方で、数年に一度しか求人がでない事も珍しくありません。
それぐらい、ヨーロッパ圏での日本語教師の求人はありません。
また、求人があっても、既にヨーロッパ圏で働けるビザを持っている人を優先とする場合も多く、ビザサポートをしてもらうのは、かなり厳しいのが現状です。
それでも、どうしてもヨーロッパ圏で日本語教師として収入を得て生活していきたいという方は、フリーランス日本語教師として活躍していくことが良いです。
もちろん、フリーランスになるには、ある程度の経験や資格は必要になりますし、レッスンの構成などから、全て自分で考える必要があります。
ただ、コロナ流行以降、ヨーロッパの多くの国で、「ノマドビザ」と言われる、フリーランサー向けのビザを発給する国が増えました。
フリーランス日本語教師として、一定以上の収入が得られるのであれば、この「ノマドビザ」を取得して、ヨーロッパの国に滞在することができます。
道は狭いですが、無くはないです。
これが、ヨーロッパの国で日本語教師になる方法の一つです。
まとめ
今回は、海外で日本語教師として活躍したい、無資格者や未経験者、またはシニアの方向けの記事を書きました。
将来的に、海外移住をして日本語教師として生活をしていきたいという方は、是非日本語教師の資格を取得することを強くおすすめします。
何となく、ボランティア活動として海外で日本語教師をしたいな、という感じの方であれ、資格はなくても問題ないかと思います。
また、未経験の場合、応募できる求人が減る可能性はありますので、もし可能であれば、少しでも日本国内で日本語教師として働き、その後、海外へ挑戦してみると良いです。
海外では、求人サイトに出てない情報でも、口伝えで実は、日本語教師を探しているなんて情報を耳にしたりもします。
決して、広い道ではありませんが、気長に地道に求人を探したり、人と繋がっていくと、見つけられる可能性は広がります。
少しでも多くの人が、海外で活躍できる日本語教師になれますように!