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【最新】育成就労制度とは?技能実習・特定技能制度に代わる新制度について分かりやすく解説

【最新】育成就労制度とは?技能実習・特定技能制度に代わる新制度について分かりやすく解説
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https://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/100/489876.html

「育成就労制度」について既に耳にしている人も多いと思います。

2024年3月15日、この制度について閣議決定がされました。

国会で成立されれば、令和9年(2027年)までに施行予定とのことです。

今回は、日本語教師として知っておいても良いであろう情報に絞っています。

企業側の対応や負担費用等については、この記事では触れておりません。

全て細部まで知りたい人は、技能実習制度及び特定技能制度の在り方に関する有識者会議「最終報告書」(令和5年11月30日)の資料(45ページあります)を、そちらを読んでいただければと思います。

【こんな人に読んでもらいたい】

育成就労制度について知りたい人

育成就労と技能実習の違いを知りたい人

日本語教師の人で少し内容を知りたい人

育成就労制度とは?

在留資格・育成就労制度

現行の技能実習制度に代わる新しい外国人雇用制度の事です。

技能実習制度では「国際貢献」などが目的でしたが、育成就労制度では「人材育成」が目的になります。

現在の人材不足に加え、外国人労働者の必要性が増してきているからです。

このことを踏まえ、現行の外国人技能実習制度から、新しい育成就労制度へ変更されます。

参照:技能実習制度及び特定技能制度の在り方に関する有識者会議「最終報告書」(令和5年11月30日)

移行期間

技能実習制度から育成就労制度への変更に伴う移行期間は、3年間設ける予定との事です。

その間は、現行制度と並行して、実習生として来日した外国人は期間が終わるまで在留が認められるようです。

参考:時事通信社ニュース

技能実習制度はなぜ廃止?

現行の技能実習制度については、人材育成等の観点から原則として転籍ができないことや監理団体による監理・支援が十分でない場合があることなどが、人権侵害や法違反の背景・原因となっている旨指摘されています。

技能実習生への賃金不払いやパワハラト、技能実習生の失踪などの問題点があります。

ニュースでも聞いたことがある人も居ると思います。

出入国在留管理庁によると、2013年の失踪者数は3,566人でしたが、2022年の失踪者数は9,006人となっています。(参考:技能実習生の失踪者数の推移

三つの視点(ビジョン)

日本語教師・在留資格・育成就労制度

現状の問題点を踏まえ、新しい「育成就労制度」では、下記の3点に重点が置かれることとなります。

  1. 外国人の人権が保護され、労働者としての権利性を高める
  2. 外国人がキャリアアップしつつ活躍できる分かりやすい仕組みを作るこ
  3. 全ての人が安全安心に暮らすことができる外国人との共生社会の実現に
    資するものとする

外国人がより良い環境で日本で働けるようになるといいですね。

育成就労で何が変わるの?

「最終報告書」では色々と書かれているのですが、日本語教師という立場から、ここを知っておけばOKかな、と思われる事のみ3つをご紹介します。

全て知りたい方は、技能実習制度及び特定技能制度の在り方に関する有識者会議「最終報告書」(令和5年11月30日)をご確認ください。

①転籍(転職)可能

今までは、転籍(転職)はできませんでしたが、様々な問題点から、今後は転籍(転職)ができるようになります。

ただし、下記の条件があります。

外国人本人の意向による転籍は、以下の要件をいずれも満たす場合に同一業務区分内に限り認める。

  1. 同一の受入れ機関における就労期間が1年超
  2. 技能検定試験基礎級等及び日本語能力A1相当以上の試験(日本語能
    力試験N5等)の合格
  3. 転籍先となる受入れ機関が、転籍先として適切であると認められる一
    定の要件を満たすこと

また育成就労として2年以下で帰国した場合、前回と違う分野で育成就労として改めて来日し就労することも可能とされています。

②日本語力

日本語の教科書選定

技能実習に比べ、育成就労制度では、日本語力が重視されています。

・受入れ前:N5レベルの日本語能力
・受入れ後1年以内:技能検定基礎級合格
・特定技能1号移行:日本語能力A2(N4)+技能検定3級or特定技能1号評価試験
・特定技能2号移行:日本語能力B1(N3)+技能検定1級or特定技能2号評価試験

技能検定に加え、日本語レベルN4やN3が必要になります。

「人材育成」が目的になっているため、語学力も求められるのでしょう。

③受け入れ分野

「最終報告書」によると、新たな制度の受入れ対象分野については、現行の技能実習制度の職種等を機械的に引き継ぐのではなく、新たな制度と技能実習制度の趣旨・目的の違いを踏まえ、新たに設定されるとの事です。

現時点での特定産業分野(12分野)は下記のとおりです。

  1. 介護
  2. ビルクリーニング
  3. 素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業
  4. 建設
  5. 造船・舶用工業
  6. 自動車整備
  7. 航空
  8. 宿泊
  9. 農業
  10. 漁業
  11. 飲食料品製造業
  12. 外食業

参照:公益財団法人国際人材協力機構 在留資格「特定技能」とは

今後決まって来ると思いますので、新しい情報が分かり次第こちらにも記載します。

尚、育成就労制度になり、受け入れ対象ではなくなる分野(職種)が出て来る事と予想されます。

日本語教師としてできる事

ヒューマンアカデミーの日本語教師養成講座・教育実習

育成就労制度では、技能実習制度よりも日本語力が求められます

担当する学習者さんに育成就労制度を利用している、もしくは利用する予定の人がいるのであれば、しっかりとJLPT対策などをする必要が出て来るでしょう。

また、受け入れ前の時点でN5レベル相当の日本語力が必要との事ですので、まだ、日本に来ていない人へ、オンライン等でのレッスンをする事も予想されます。

いずれにしても、日本語力がある程度必要になるので、日本語教師としては、彼らのサポートをしていく機会が増えるかもしれませんね。

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まとめ

今回は、日本語教師として知っておいても良い育成就労制度の内容を簡単にご紹介しました。

今後は、より日本語力が必要とされるので、日本語教師の活躍が増えるといいですね。

まだ完全に全ての内容が決定している訳ではないので、今後新しい情報が出次第、更新します。