日本語教師になるルートの一つとして、「日本語教師養成講座」に通うという道があります。
私自身、日本語教師養成講座を受講して日本語教師になりましたが、日本語教師養成講座を受講して良かったと思います。
ただ、デメリットとしては少し受講料が高いという点です。
また、平均的な養成講座修了期間は約1年で、「最短で日本語教師になりたい」という方は、少し長く感じるかもしれません。
そこで、今回は、私の実体験を元に、働きながらでも、できるだけ最短でまた費用もできるだけ抑えられ、かつ文化庁届出420時間の日本語教師養成講座が提供されているおすすめ3校をご紹介します。
【こんな方に読んでもらいたい】
- 社会人で働きながら日本語教師養成講座を修了したい人
- できるだけ最短で日本語教師養成講座を修了したい人
- 少しでも費用を抑えて日本語教師養成講座に通いたい人
- 文化庁届出420時間の日本語教師養成講座を受講したい人
文化庁届出420時間コースとは
文化庁届出受理講座の日本語教師養成講座420時間とは、簡単に言えば一定の基準をクリアしている講座という事になります。
日本語教師養成講座で学ぶ内容は、細かく決められており、それを全て網羅していないと文化庁届出受理講座となりません。(参考:日本語教育人材の養成・研修の在り方について(報告))
文化庁が所管していた外国人等に対する日本語教育については、令和6年4月から文部科学省に移管されました。
令和6年4月以降の情報は、文部科学省の日本語教育のページをご覧ください。
日本にある多くの日本語学校では「文化庁届出受理講座の日本語教師養成講座420時間を修了した」事が採用の条件になります。
新型コロナウイル流行以前は、日本語教師養成講座は基本的に「通学」のみ、または「一部通信やeラーニング」でしたが、コロナ渦で日本語学校もオンラインやeラーニングへの対応が進み、現在は、完全オンライン(通信講座)のみで受講することが可能な学校もあります。そのため、遠方にお住いの方でも、日本語教師養成講座の受講がしやすくなりました。
オンライン上でも、 教育実習までできる学校もありますので、海外に住んでいる方も場合よっては受講可能になります。
「文化庁届出済み」でない日本語教師養成講座も存在します。
その方が受講料が安いなどメリットがありますが、日本にある日本語学校で日本語教師をしたいと考えている方は、「文化庁届出済み」の講座を受講した方がいいです。
オンラインや海外でのみ教えて行く予定の方は、必ずしも「文化庁届出済み」でなくても良いかもしれません。
どちらか悩んでいる人は、「文化庁届出済み」の講座を受講することをおすすめします。
社会人が働きながらでも通えるの?
結論、可能です。
私自身、社会人で働きながら日本語教師養成講座に通い修了しました。
平日は仕事があるので、週末のみ通学で実習科目を学び、座学はオンライン(eラーニング)で学べるコースを選択しました。
もちろんこのコースも文化庁届出受理済みの420時間コースです。
同じクラスの方々は、全員社会人で平日は働きながら、週末学校に通っていました。
日本語教師養成講座は、平日に通うコースもあり、平日は奥様方が多い印象でした。
オンライン(eラーニング)
先に書いた通り、私は一部通学、一部オンライン(eラーニング)というスタイルのコースを選びました。
確かに、座学も通学した方が、直ぐに質問ができたり、養成講座の先生からよりリアルな話が聞けたりとメリットがあると思いますが、私は、eラーニングの方が効率が良く、働きながら日本語教師養成講座に通いたいという人には、おすすめです。
私の通っていた学校はeラーニングで、パソコン・タブレット・携帯どの端末からも見れ、又、開始、停止なども自由にできたので、通勤時間や休憩時間などのスキマ時間を有効活用できました。
忙しい社会人の方はには、ピッタリのコースだと思います。
また、eラーニングでも、質問はメール等でし放題、また動画は修了後3年間は見続けることができました。(これは学校により異なります)
少しでも費用を抑えたい人
日本語教師養成講座のデメリットとしては、受講料です。
学校によって異なりますが、概ね50万~80万程度です。
もちろん、もっと安い学校、高い学校とありますが、出せなくはないけど、ちょっとためらう金額ではありますよね。
「もうちょっと費用を抑えたい」
そんな方のために、下記にて情報を掲載します。
教育訓練給付制度
教育訓練給付制度とは、雇用保険の加入条件に応じて、ハローワークから修了後に最大10万円が支給される制度です。
一旦は全額払うものの、後で最大10万円支給されます。
全ての学校が教育訓練給付金対象校ではありませんし、支給されるには条件がありますので、ご注意ください。
支給の対象となる方
まず、ご自身が支給の対象になるのかをご確認下さい。
(1)雇用保険の一般被保険者
教育訓練給付制度を初めて利用する場合は、受講開始日において雇用保険の一般被保険者であった期間が1年以上の方が対象になります。(目安:入社2年目)
以前に給付制度をご利用された場合は、前回の受講開始日から、雇用保険の一般被保険者としての期間が3年以上経過していれば再度受給が可能です。
(2)雇用保険の一般被保険者であった方
受講開始日において、離職日の翌日(一般被保険者資格を喪失した日)以降、から受講開始日までが1年以内であり、上記(1)を満たしている方。
ご自身の雇用保険の加入期間がよくわからないなど、受給資格の有無が不明な方は、住所地管轄のハローワークで受給資格の有無を必ずお確かめください。
講座修了の要件(文化庁届出講座の要件に基づく)
受給の条件だけでなく、日本語教師養成講座の修了要件もあります。
こちらも満たしていないと受給されません。
- 各科目80%以上を履修すること
- 模擬授業を行うこと、実技科目の課題を提出すること
各科目の成績は100点を満点とし、A(85点以上)、B(75点以上)、C(60点以上)、D(60点未満)で評価します。担当教師が成績を評価し、成績がCレベル以上の場合に修了の認定をします。
私が受講した感覚で言うと、上記の要件を満たすことは難しくありません。
毎回きちんと授業に出席し、試験を受けて合格していれば、要件を満たせると思います。
正し、「合格」でも、成績表には「A」「B」「C」などの記載がされます。
もちろん、「A」が一番いいですので、同じ「合格」でも、できるだけ高い得点を取った方がよいでしょう。
この成績表は、日本語学校の書類選考時に提出を求められる場合があります。
各種割引を使う
学校によっては、「早割」「紹介割」など割引制度がある事もあります。
割引価格は大きくはありませんが、数千円~数万円程度安くなります。
学校によって、どんな割引制度があるか異なりますので、検討してる学校があったら聞いてみてもいいでしょう。
ハローワーク職業訓練
私が知っている中で、一番安く日本語教師養成講座を受講できる方法は、ハローワークの職業訓練を利用する事です。
お住いの管轄のハローワークで日本語教師養成講座が開講されているかは、ご自身で調べて頂く必要がありますが、東京や大阪では、毎年年に1~2回程度開講されています。
受講料は、教科書代数万円程度です。
先ほど申し上げた通り、日本語教師養成講座は、概ね50万~80万程度です。
1/10程度(もしくはそれ以下)の価格で受講できます。
ハローワーク経由で申し込める日本語教師養成講座は、主に平日通うコースになります。
また、場所によっては、人気で選考が行われる場合もあるようです。
リスキリング(学び直し)支援
リスキリング(学び直し)支援とは、経済産業省の「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」の事です。
条件を満たせば、お金が支給される制度ですが、いくらになるかは、講座の価格によって異なります。
詳しくは学校にお問い合わせください。
この制度は、令和8年度度末まで行われる予定です。
令和8年度末までですので、2027年3月31日までです。
2024年11月現在、下記の3校が経済産業省「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」の対象事業者です。(対象事業者一覧表)
学校名 | 文化庁届出済み | 割引制度 |
KEC日本語学院 | ||
行知学園 | ||
ルネサンス日本語学院 |
迷ったらココ!おすすめ3校
私自身、日本語教師養成講座を受講する際にたくさん調べましたし、現在も少しでも皆さんに良い情報をお届けしたいと思って、色々調べています。
その上で、「迷ったらこの3校」という3つの学校をここでは紹介します。
【条件】
- 大手である(信頼や実績がある)
- 文化庁届出済み講座である
- 割引制度がある
- オンライン(eラーニング)講座がある
これからご紹介するは上記全てに当てはまっています。
日本語教師養成講座どこが良いか迷ってしまったら、この3校を検討してみると良いと思います。
①ヒューマンアカデミー
ヒューマンアカデミーは、全国に29校校舎があり、資格取得の総合校です。
その中で、日本語教師養成講座もあります。
全国展開しており、色々な地域の方が通いやすいのはもちろんですが、直営の日本語学校もあるため、日本語教師養成講座修了後は、ヒューマンアカデミー日本語学校で働いている方も多くいます。
また、日本語学校を持っているからこそ、リアルな状況を見聞きできたり、教育実習では、実際に日本語学校に行って研修ができるなどのメリットがあります。
私の知り合いの日本語教師の方も、多数、ヒューマンアカデミーの日本語教師養成講座を修了されています。
一番と言っていいぐらいの大手で、今までに数多くの日本語教師をされています。
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②KEC日本語学院
KEC日本語学院は、KEC教育グループの一つです。
日本語学校は、現在全国6校開校しています。
【校舎】
- 東京・新宿校
- 大阪・梅田本校
- 大阪・なんば校
- 大阪・枚方本校
- 京都・京都校
- 兵庫・神戸校
KEC日本語学院の特徴としては、①少人数制②圧倒的な実習回数です。
日本語教師養成講座は定員20名で行わる事が多いですが、KEC日本語学院では、より密な環境を作るため、最大12名の定員で行われます。
少人数であれば、より先生(養成講座の先生)と近い関係になり、質問がしやすかったり、逆に先生(養成講座の先生)も、生徒全員に目が行き届くの、より適切なアドバイスをしてもらえる可能性も高くなります。
そして、恐らく他の学校と比べてもEC日本語学院が一番多くの実習を行っています。
50~75回以上の演習・実習体験が組まれており、正直この回数は、以上です笑
それぐらい多いです。
実習をたくさんできる事は、先生になった時にとても役立ちますので、たくさん数をこなすのは、とってもプラスだと感じます。
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③TCJ東京中央日本語学院
東京中央日本語学院(TCJ)は1988年に設立され、35年以上の日本語教育に携わってきております。
東京と大阪に校舎があり、東京は信濃町と新宿にあります。信濃町の校舎は駅から10歩程度の、超駅近になります。(大股で行けば5歩かもです笑)
東京中央日本語学院(TCJ)の良い点は、eラーニングを活用し最短6か月で修了できる点です。
もちろん、35年以上の歴史があり、直営の日本語学校も併設されており、文化庁届出済み講座ですので、内容に問題があるわけではないです。
日本語教師養成講座の受講料は、同じ内容でも学校によって異なりますので、数校比較してみると良いかと思います。
教育実習も、実際に直営の日本語学校に通う学生さんを前に行い、養成講座修了後、東京中央日本語学院(TCJ)の日本語教師になる事も可能です。
実は私は、この東京中央日本語学院(TCJ)の日本語教師養成講座に通っていました。
実際に、私の同じクラスの方が、とても素晴らしい方で、養成講座修了後、学校からお声がけがあり、そのまま東京中央日本語学院(TCJ)の日本語教師をされています。
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おすすめ3校を比較
ここでは、上記にあげたおすすめ3校を色々比較してみたいと思います。
日本語教師養成講座を選ぶ際は、色々比較して検討する事をおすすめします。
ここでは①費用②最短修了期間③スケジュールの3つで比較します。
①費用
ここでは、日本語教師養成講座420時間コースの費用を比較します。
費用だけ見るとKEC日本語学院が一番安いですが、通学コースのみです。
他の2校は、一部eラーニングで受講できるコースもあります。
ヒューマンアカデミーの日本語教師養成講座は、完全オンラインのみで受講が完了できます。(要問い合わせ)
現在、海外に住んでいる方でも、日本語教師養成講座420時間コースを修了させることができます。
②最短修了期間
「早く日本語教師になりたい!」という方のために、最短で修了できる期間をまとめました。
一見、全て6か月で同じかと思われますが、通い方に違いがあります。
ヒューマンアカデミーとKEC日本語学院で6か月で修了させる場合、平日も学校に通う事が必要になってきます。
しかし、東京中央日本語学院(TCJ)は、一部eラーニングコースであれば、土曜日のみ学校に通い、その他は自分のペースで進めら、6か月で修了できます。
同じ期間です、通い方に違いがありますのでご注意ください。
③スケジュール
今度はスケジュールです。学ぶ内容は同じですが、振替ができるのか、スケジュールは自分で選択できるのか異なります。
振替はどの学校でも可能ですが、スケジュールを自分の都合に合わせて組むのは、ヒューマンアカデミーのみ可能です。
他の2校では、振替での対応のみで、自分でスケジュールを組む事はできません。
しかし、ヒューマンアカデミーは、全国29校あり、それぞれの校舎で行われる講座を、自分の通える時に受講することが可能です。
イメージとしては、どのコマを取るか自分で決められるという感じです。
例えば、この期間は忙しいから受講できないと言って、一旦休むことも可能です。(最長3年以内に修了する事)
柔軟にスケジュールが組めるのは、とても良いですよね。
学校名 | ポイント | 料金 | 最短修了期間 | 振替 | スケジュールの選択 | |
公式HP | ヒューマンアカデミー | 柔軟なスケジュール | 632,500円(税込) | 6か月 | ||
公式HP | KEC日本語学院 | 圧倒的な実習数 | 544,830円(税込) | 6か月 | ||
公式HP | 東京中央日本語学院(TCJ) | eラーニングで最短修了 | 616,000円(税込) | 6か月 |
修了するための試験について
日本語教師養成講座は修了認定講座ですので、基本的には誰でも受講すれば修了できます。
しかし、修了するには、各科目ごと、テストを受ける必要があります。
合格点に到達しなかった場合、または合格したが点数が良くなかった場合は、再受験する事が可能です。
焦らず、地道に勉強をすれば、合格できますので、ご安心ください。
国家資格登録日本語教員
2024年11月から、日本語教師の国家資格「登録日本語教員」の試験がスタートしました。
こちらは、留学生を対象とした日本語学校で働きたい方は、取得が必須になります。
しかし、オンラインや生活者を対象として教えていく場合は、取得は必須ではありません。
ご自身がどのような形で、今後日本語を教えていくかで取得の必要性が変わってきます。
国家資格「登録日本語教員」の試験内容ですが、日本語教育能力検定試験の内容を一部類似しているとの事です。
私も日本語教育能力検定試験を受けたことがありますが、割と覚える事が膨大で、日本語教師養成講座で勉強した座学の内容が、多く問われます。
既に、日本語教師養成講座を卒業されている方も、国家資格「登録日本語教員」の試験を受験したい場合は、再度勉強し直した方が良いかな、という印象です。
ご自身での勉強に不安を感じる方は、【国家試験 日本語教員試験 短期合格パック】を活用し、しっかりと勉強してみるもの◎です。
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