日本語の授業でどの教科書を使おうか迷っていませんか?
みんなの日本語以外にも教えられる教科書を広げていきたいですよね。
そんな日本語教師になりたての方には、是非げんきのテキストも使い慣れていってほしいと思います。
日本後教師養成講座では、取り扱わなかった学校も多いと思いますが、非漢字圏の初級者向けを想定したテキストで、とても使いやすいテキストの一つです。
今後、教える学習者層を広げていきたい、教えられるテキストを増やしていきたいと思っている方には特におすすめのテキストです。
【こんな人に読んでもらいたい】
- 初級者向けげんきについて知りたい人
- 日本語教師になりたての人
- 日本語教師として更に教えられる層を増やしたい人

「げんき」について
初めて日本語を勉強する人を対象に構成されており、第2課までは、ローマ字表記もありますので、ひらがな・カタカナが分からない人も始める事が可能です。
漢字は、日本語能力試験のN5・N4レベルの漢字317字を学習します。(『げんき1』で145字、『げんき2』で172字)
また、全23課で約1,700語の日常生活でよく使う単語を単語を学びます。
げんきシリーズの漢字学習に特化したKANJI LOOK AND LEARNでは、「げんき」の学習漢字317字をすべてカバー(漢字総数は512字あります)されており、イラストとストーリーで、漢字の形と意味を知りながら学んでいくことができます。
主に非漢字圏の方を対象に作成された漢字教材です。

げんきのテキストを使っていない人でも、漢字学習をする際に使用する事もでき、個人的にもおすすめの本です。
理想は、第3課に入る前まで、少なくてもひらがなは読めるようになっている事です。
ただ、本当に初めて日本語を勉強する人で文字学習も初めての場合は、まだひらがなが定着しきれておらず、教科書を読むのに苦労する人がいます。
学習者さんの様子を見ながら、必要に応じてパワポなどでローマ字表記を見せるなどして、対応できるようにしておくと◎です。
げんきⅠ修了時は、日本語能力検定試験N5またはCEFRのA1レベル、げんきⅡ修了時は、日本語能力検定試験N4またはCEFRのA2レベルの日本語力がついている事が期待されます。
テキストの構成


テキストは2冊構成でテキスト1に第1課〜第12課、テキスト2に第13課〜第23課があります。
学習項目一覧は、コチラのPDFからご確認ください。
課ごとに、会話・⽂法編と読み書き編があります。
基本的に、会話・文法編を行ってから、同じ課の読み書き編を行う順番で進めていきます。
(読み書き編には会話・文法編で取り扱った学習事項が入っているため)
the japan timesのHPにある「講師用ページ」に登録(無料)すると補助教材のダウンロードができるので、レッスンで使う方は登録しておくと良いです。
《補助教材一覧》
- 追加アクティビティ
- 学生用チェックリスト
- セクション別 改訂リスト
- MP3音声ダウンロード
- 音声付き「練習」スライド
- 動詞・形容詞 活用練習スライド
- フラッシュカードPDF
- さくいんデータダウンロード(文法/漢字/単語)
- ワークブック解答用紙(PDFフォーム)
コチラから
今すぐ登録(無料)する方は学習漢字
げんきは第3課から漢字学習が始まり、全317個の漢字が掲載されています。
GENKI I | |
第3課 | 一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 百 千 万 円 時 |
第4課 | 日 本 人 月 火 水 木 金 土 曜 上 下 中 半 |
第5課 | 山 川 元 気 天 私 今 田 女 男 見 行 食 飲 |
第6課 | 東 西 南 北 口 出 右 左 分 先 生 大 学 外 国 |
第7課 | 京 子 小 会 社 父 母 高 校 毎 語 文 帰 入 |
第8課 | 員 新 聞 作 仕 事 電 車 休 言 読 思 次 何 |
第9課 | 午 後 前 名 白 雨 書 友 間 家 話 少 古 知 来 |
第10課 | 住 正 年 売 買 町 長 道 雪 立 自 夜 朝 持 |
第11課 | 手 紙 好 近 明 病 院 映 画 歌 市 所 勉 強 有 旅 |
第12課 | 昔 々 神 早 起 牛 使 働 連 別 度 赤 青 色 |
GENKI II | |
第13課 | 物 鳥 料 理 特 安 飯 肉 悪 体 同 着 空 港 昼 海 |
第14課 | 彼 代 留 族 親 切 英 店 去 急 乗 当 音 楽 医 者 |
第15課 | 死 意 味 注 夏 魚 寺 広 足 転 借 走 場 建 地 通 |
第16課 | 供 世 界 全 部 始 週 考 開 屋 方 運 動 教 室 以 |
第17課 | 野 習 主 歳 集 発 表 品 写 真 字 活 結 婚 歩 |
第18課 | 目 的 洋 服 堂 力 授 業 試 験 貸 図 館 終 宿 題 |
第19課 | 春 秋 冬 花 様 不 姉 兄 漢 卒 工 研 究 質 問 多 |
第20課 | 皿 声 茶 止 枚 両 無 払 心 笑 絶 対 痛 最 続 |
第21課 | 信 経 台 風 犬 重 初 若 送 幸 計 遅 配 弟 妹 |
第22課 | 記 銀 回 夕 黒 用 末 待 残 駅 番 説 案 内 忘 守 |
第23課 | 顔 悲 怒 違 変 比 情 感 調 査 果 化 横 相 答 |
KANJI LOOK AND LEARNでは、分かりやすいイラストともに漢字を楽しく覚える事ができます。
「げんき」を上手に使おう!
げんきでは、各課約5~6時間で終われるように構成されています。
ただ、プライベートレッスンの場合は、その学習者さんのペースに合わせて、学習速度は柔軟に対応して◎です。
プライベートレッスンで行う際は、始めに学習者さんと漢字学習の進め方について話しておくと良いです。
人によっては、全く漢字をやらないという人もいたり、漢字学習者自分でやるのでレッスンでは軽く触れる程度でOKとする人、レッスンでもしっかり漢字学習をしてほしい人など様々います。
特に、初めて日本語を勉強する人は、ひらがな・カタカナ学習が優先になりますので、漢字学習はゆっくりペースでもOKです。
場合によっては、会話・文法編と読み書き編の課に差異が出る事もありますが、学習者さんがその進みで了解しているのであれば、それでOKです。

新出語彙について
げんきは全課に新出語彙のページがあります。
ここは、予習をしてもらえると定着が早いですが、忙しいビジネスマンも多いため、レッスンで初めて触れる場合も多いです。
そのため、対象の課の最初のレッスンでは、まず新出語彙の導入(場合によっては確認でもOK)から入ります。
【新出語彙の導入例】
①まず教科書の新出語彙のページを読む。
※まだ、ひらがな・カタカナが弱い人には、練習として読んでもらっても良いです。
②フラッシュカードでリピート
③フラッシュカードを何度か行う
各課、かなりの量の新出語彙がありますので、一気に全部覚えてもらうのは難しいです。
あまりにも負担そうに感じたら、今回は10個、次回10個など分けても良いと思います。
ここの進みや記憶力は学習者さんにより異なりますので、柔軟に対応できると◎です。
動詞の活用
みんなの日本語では、ます形からの変換ですが、げんきは辞書形からの変換となります。
日本語教師養成講座では、ます形からの変換のみ勉強した人も多いかもしれませんので、げんきは辞書形からですので、まだ慣れていない先生は、混乱しないように気を付けてください。

テストの実施

テストを実施するかどうかは、各学習者さんの意向を聞くと良いです。
(学校にお勤めの際は、学校の方針に従ってください)
学習者さんによって、課末にテストをし欲しい人、テストはしたくない人、たまにテストしてほしい人など色々います。
テストは先生が作っても良いですが、ワークブックを活用しても十分良いと思います。
また、学習者自身でできるチェックリストを渡して、自分で確認してもらっても良いですね。
(チェックリストは、the japan timesのHPにある「講師用ページ」から無料でダウンロードできます)
宿題について
宿題の有無も、学習者さんに確認すると良いです。
(学校にお勤めの際は、学校の方針に従ってください)
宿題はあった方が定着が早いと思いますが、中には忙しい人もいますので、負担になり過ぎない様に心がけれると◎です。
宿題は、ワークブックを活用すると良いと思います。
もし、すごくよくできる方であれば、既習文型を使って日記を書いてもらったり、読み書き編の読み物を読んでもらうなど、ちょっとプラスできると更に◎です。
まとめ
今回は、初級日本語テキストげんきについて紹介しました。
げんきのサイトには、様々なサブ教材や独学サポート教材orサイトが掲載されています。
上手に活用すると、学習者さんのためだけでなく、先生の授業準備軽減にも繋がると思います。
げんきは、非漢字圏の人向けに構成されている部分があるため、みんなの日本語よりも始めやすいと思います。
プライベートレッスンで、非漢字圏の人に教えている先生は、是非げんきも取り入れてみると良いと思います。
