ここでは、きょうから話せる! にほんご だいじょうぶUnit1の教え方ポイントをまとめています。
この教科書は、ゼロスタートの方でもキーワードを聞き取り、最小限でも自然な会話ができるように構成されています。
コミュニケーション積み上げで、文字が分からない方でも、スタートできるようにローマ字・英語の表記もあります。
新出語彙
Unit1の新出語彙のフラッシュカードを作りました。
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Unit1 Task1「どうぞよろしく」
最初のユニットは、他の教科書でも自己紹介から入る事が多いと思います。
しかし、ここで勉強したことは、実際の日本人との会話では、正直、使えない事が多いのが実情ではないでしょうか。
そこで、このテキスト、先生はあえて自然な日本人の会話を話し、学習者さんにはキーワードを聞き取ってもらい、答えるという練習をしていきます。
【例】
- お名前は何ですか。
- いつ日本に来たんですか。
- お仕事は何をしているんですか。
など、あえて普通の会話をします。
もちろん、学習者さんは「???」となりますが、キーワードを聞いて、全文が分からなくても答えられる、という喜びを経験してもらえると◎です。
Unit1 Task2「おくには?」
テキストには、たくさんの国名が記載されていますが、まずはご自身の国と日本が言えるようになればOKです。
そのあと、増やしていくと良いと思います。
イギリス・韓国・オランダなど、英語を違う国をピックアップしてみてもいいかもですね。
また、初めて日本語を勉強する方は、日本語での発音が難しい可能性があります。
ここで、拍数を手でたたくなどして伝えても良いですね。
【例:オーストリア】
日本語だと「オーストリア」と7拍です。
最初は、パチパチと手をたたいて拍数を伝えると、割とすぐにわかってもらえます。
Unit1 Task3 発音
ここでは、Task2で少し触れた拍数や発音を、もう少し掘り下げていきます。
音声を聞きながらでも、先生が言ってもOKですので、「にほん・にほんじん・にほんご」のルールを示していきます。
テキストには地図がありますので、それを使って、このルールに則って学習者さんに言ってもらえたら◎です。
【例】
Japan:にほん(nihon)
Japanese people:にほんじん(nihon jin)
Japanese language:にほんご(nihon go)
「peopleがじん」「languageがご」というルールを示すと、中国・中国人・中国語などと言ってもらえやすいかと思います。
「英語」や国名と言語が異なるもの(ブラジル・ポルトガル語)などは注意です。
Unit1 Task4 いつ にほんに きましたか
ここでは、月と年の言い方を勉強します。
どちらも難しくはないですが、まず、数字の言い方を勉強すると良いです。(初めて数字が出てきます)
別冊のP44に数字の言い方の表があります。
この時点では、まだ大きい数字までやる必要はありませんので、月が12か月ですので、12あたりまでの数字のみでも十分です。
もしくは、覚えなくても、自分が必要な数字のみでもOKです。
どこまで数字の勉強をUnit1で行うかは、学習者さんの様子をみて判断してください。
大きい数字の学習はUnit4のTask1の「いくらですか」で勉強します。
Unit1Task5&6
Task5は、グループレッスンの際に有効です。
ただ、マンツーマンレッスンの場合は、自分のネームカードを作って、先生と会話練習をする事になりますので、その際は、わざわざTask5とTask6を分けなくても、同時に行っても良いともいます。(似たような事柄です)
ここでの注意点は、自分の名前を日本人の発音で言うという事です。
初めから言えなくてもOKですが、日本人ならこう言いますよと伝えてあげると親切です。
せっかく日本人に自己紹介しても、発音のせいで、自分の名前を聞き取ってもらえない可能性があります。
Task6の2のリスニングに関して
ここでは、リスニングとして、日本人が実際に言いそうな文章が流れてきます。
学習者さんは、全てを理解できなくてもキーワードを聞き取り、答えを導く様に構成されています。
例えば下記の様な質問が流れます。
「もう日本は長いんですか。いつ日本にいらっしゃったんですか。」
スピードも割と普通の速さなので、恐らく、多くの学習者さんは「???」となると思います。
ここでのキーワードは「いつ」と「日本」ですので、ここさえ聞こえていれば、「2年前です」などの答えができます。
一点、注意点としては、リスニングで質問が流れた後、割とすぐに声も流れます。
学習者さんに答えてもらうには、質問が流れたら、すぐに止めるようにしましょう。
Unit1Task7 いいですか
ここでは、「いいですか?」と許可を取る言い方を練習します。
テキスト内の場面設定は、パーティーですが、他の場面でも練習してみても良いと思います。
【その他の場面の想定】
- 車内で隣の席座ってもいいか尋ねる時
- エレベーターに他の人がいて、自分も入ってもいいか尋ねる時
他にも、学習者さんの生活環境に合わせて、使えそうな場面を提示できると、すぐに使えるフレーズだと思います。
Unit1 final task 自己紹介
最後のタスクは、Unit1で勉強した語彙を使っての自己紹介になります。
テキスト内では、クラスの前で発表の様な事が想定されていますが、プライベートレッスンの場合は、先生に対して、話してもらえばOKです。
この時、できるだけ何も見ずにスラスラと言えると◎です。
