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オンライン日本語教師の土台を作る│日本語レッスンの「導入」で失敗しないための基本ルール3選!

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日本語のレッスンで、最初に重要となるのが「導入」です。

導入は、その日勉強する文型を、教える学習者さんが使うと思われる場面を設定して行います。

ただ、「今日の文型はこれです」と提示するだけではなく、学習者さんに「あ、言いたい!使いたい!」と思ってもらえるようにする事が大切です。

実際のレッスンでは導入は、5分~10分程度です。

しかし、この最初の導入で、学習者さんがその後のレッスンをワクワクして受けれるかどうかが決まってしまいます。

そこで今回は、学習者さんのための導入について一緒に考えていきましょう。

【こんな人に読んでもらいたい】

  • 導入時学習者さんが退屈そうにしている感じている方
  • 授業の組み立て方に不安がある未経験・初心者の方
  • 活気あるレッスンを作りたい方

「導入」とは?

「導入=文法の意味や形を説明する時間」だけではありません。

確かに、新しい文型(例:「〜て形」「〜たことがあります」など)の形やルールを教えることは必要です。しかし、導入の本来の目的ではありません。

導入の目的は、学習者に「あ、今日の文法、私の生活にめちゃくちゃ必要だ!」「それ、私も言いたい!」と思ってもらう事です。

「言いたい!」を引き出す

誰だって、自分に関係のないことや、使う場面が想像できない事を楽しんで覚えようとしませんよね。

導入では、学習者さんに「あ、そのシチュエーションあるある!」という具体的な場面を思い浮かべさせ、「その場面で何て言えばいいの?」という気持ち持ってもらう必要があります。

【良くない例】

独身の学習者さん:子どもの寝かしつけの場面を提示する

主婦の学習者さん:会社の上司への報告する場面を提示する

上記の2つの例、学習者さんは「その状況あるある!」と思ってもらえるでしょうか。

その学習者さんの取り巻く環境に合った場面を設定しないと、練習が上手にできる人にしかなりません。

2. 良い導入とは?

『良い』と判断するのは、学習者さんなので、日本語教師側が「これが良い」と思ってもそれが100%正しいという事ではありません。

そのため、「良い導入」の基準などはないのですが、それでも、下記の様な事に気を付けて見ると良い方向へ向かうはずです。

気を付けたい点

導入の際に気を付けたいポイントを3つ紹介します。

①教師が一方的に話し続けている: 教師の発話量が8割〜9割を占め、学習者はただ聞くだけの「お客様状態」になっている。

②教科書の例文をそのまま使う: 「ミラーさんは会社へ行きます」など、学習者自身の生活や興味に全く関係のない例文ばかりで、現実味が薄い。

③文字(板書)に頼りすぎる: ホワイトボードに文型や活用表をびっしり書き込み、学習者がそれを書き写すことに必死になってしまう。

上記の事が、100%ダメという事ではなく、それが必要だと感じたら、行っても良いと思います。ただ、必要ではない場合は、上記の事は避けた方がいいです。

取り入れたい点

では次に、導入の際に行うと良い事を3つ紹介します。

①双方向のキャッチボール: 教師が質問し、学習者さんが既習(すでに習った)言葉で答え、それを新しい文型に繋げていく。

②学習者さんの環境に合った場面設定: 学習者さんの年齢、仕事、趣味、今直面している困りごと(例:アルバイト、ビザの手続き、買い物など)をトピックにする。

③五感を使う: 文字だけでなく、目に見えるもの、手で触れるもの、教師の表情やジェスチャーも活用する。

最初は上手く会話のキャッチボールが出来なかったり、先生自身がジェスチャーを使う事へ抵抗があったりするかもしれませんが、私の経験上、だんだんと慣れてきて、上手にできるようになるかと思います。

3. 導入取り入れたい3つリソース

導入の際、下記の3つを上手に組み合わせてみて下さい。

① レアリア(実物)── リアリティと記憶定着

② イラスト・写真 ── 誰が見ても一瞬で伝わるシチュエーション

③ 教師の演技力 ── レッスンの熱量を決め、学習者を巻き込む


① レアリア(実物)

「レアリア」とは、「本物のアイテム(実物)」のことです。

例えば、「〜すぎます」という文型を導入するとします。

文字で説明するよりも、教師が自分のカバンから、これでもかと詰め込まれた大量の本や書類、パンパンに膨らんだ財布を取り出して見せても、面白いかもしれません。

【レアリアのメリット】

記憶に残りやすい: 「あの時、先生が物を持っていたな」と印象に残りやすいです。

授業が盛り上がる: 本物の食べ物、本物のレシート、本物の薬の袋などが出てくるだけで、学習者さんにより興味を持ってもらえやすくなります。

日常のあらゆるものが教具になります。授業準備の際は、「家にあるもので、この文型に使えるものはないか?」と探してみても良いと思います。

レアリアを求めるばかりに、ないからと言って、わざわざ購入する必要はないです。

「100円ショップで買えるから」と時々購入されている先生もいますが、どうしても使う必要がある場合のみ購入で、なければ、イラストなどを使って行っても全く問題はないです。

② イラスト・写真

レアリアがない/使用できない(例:車・家など)場合や、オンラインレッスンの場合に大活躍するのが「イラストや写真」です。

ただし、イラストを使う際には重要な注意点があります。

それは「誰が見ても、一瞬で状況が伝わるものを選ぶ(または作る)」ということです。

【イラスト選定時の注意点】

  • 誰が見ても、困っている、怒っている、嬉しい、疲れているなど表情が明確である事。
  • 余計な情報が入り過ぎていない事。
  • 文化的な誤解を招かない表現になっている事。
  • イラストのテイストが、学習者さんの層に合っている事。

イラストは、分かりやすければ、白黒でもOKです。

生成AIの活用

最近では、いらすとや等のフリー素材だけでなく、画像生成AIを使って、自分の授業のターゲットに100%合致したイラストをその場で作る教師も増えています。

AIには、先生が欲しいイラストを文字で直接指示することができるので、学習者さんの属性(国籍、年齢、職業)にマッチした、親近感の湧くイラストを用意することができます。

私のサイトでも、無料でAIで使った場面意識のイラストがダウンロードできます。よろしければ、レッスンでお使いください。

【無料イラスト】日本語教育に役立つフリー素材│導入・活動にそのまま使える場面イラスト日本語教師の皆さん、イラスト探していませんか。 日本語教師が欲しいのは、場面を意識したイラストですが、中々見つからず、困っていませ...

③ 教師の演技

ちょっと恥ずかしいと感じる方もいるとは思いますが(私も最初は恥ずかしかったです)、先生の表情や声色などは、とても重要な要素の一つです。

  • 「〜てしまいました(後悔)」なら、これ以上ないくらい落ち込んだ顔をする。
  • 「〜たいです(希望)」なら、目を輝かせてワクワクした顔をする。

日本語のニュアンスは、言葉の意味だけでなく「表情」も重要になります。教師がオーバーに演じることで、学習者さんは言葉の「ニュアンス(感情)」を理解しやすくなります。

【ジェスチャーの効果】

「大きい」「小さい」「甘い」「苦い」といった形容詞はもちろん、文型の導入時に、例えば「〜ながら(並行動作)」を教えるときに、先生が歌いながら黒板に字を書いたりしてみても面白いかと思います。

教師が楽しそうに、演じている姿を見ることで、学習者さんも「何だろう?」「ちょっと面白いな」と感じてもらえるはずです。

4. 導入のキホン

魅力的な教具や演技があっても、下記の3つの事を無視して行うと、台無しになってしまう可能性があります。

ルール①:短く

プライベートレッスン(50分)の場合、導入の時間は、全体の中の「5分〜長くても10分以内」に収めます。

導入が長引くと、学習者さんの集中力は切れてしまいます。

メインはあくまで、日本語を話す「練習や応用」の時間です。導入は「さっと見せて、さっと気づかせる」スマートさが求められます。

ルール②:簡単に

新しい文法を導入する際、その説明の中に「まだ習っていない難しい単語」を使わない様に語彙コントールをします。

例えば、「〜て形」を導入する段階の学習者さんに対して、「この文型は便宜上動詞の変形を伴いまして…」などと言っても伝わりませんよね。

  • 文法用語(名詞、動詞、形容詞など)は最小限にする。
  • 使う語彙は、既習語彙だけ。

「単語の意味が分からないストレス」を極力なくすようにします。

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ルール③:楽しく

語学の学習において、緊張や不安はできるだけ排除できるようにしたいところです。(言語学ではこれを「情意フィルター」と呼びます)。

教師が硬い表情で淡々と進めると、教室全体が緊張感に包まれ、学習者さんは間違えることを恐れて話さなくなってしまいます。

  • 教師は笑顔でレッスンを行う。
  • 間違いを強く指摘しすぎない。
  • 「勉強している」という感覚よりも、「日本語でコミュニケーションを楽しんでいる」という感覚を導入の段階で作るように心がける。

5.まとめ

日本語のテキスト(『みんなの日本語』など)には、一般的な手引きや例文がたくさん載っています。しかし、それをそのままなぞるだけでは、あなたの学習者さんの心には刺さりません。

最も大切なのは、「学習者さんの背景を考える事」です。

ビジネスパーソンが相手なら: 名刺交換、電話応対、残業、出張など、明日会社で使えるシチュエーションを導入にする。

留学生が相手なら: アルバイトの面接、コンビニでの買い物、学校の先生への相談など、身近な困りごとを題材にする。

趣味で学ぶ層なら: 日本の旅行、アニメ、料理、伝統文化など、彼らの「好き」を刺激する教具を用意する。

ベテランの日本語教師の先生方は、学習者さんをよく観察しています。

その学習者さんは、何に興味を持ち、何に困っているのか。

その情報(ライフスタイル)を、毎回のレッスンで探ったり、記憶して置き、次のレッスンに活かしていきます。

最初のレッスンの時は、先生側も学習者さん側も、お互い「初めまして」なので、うまくいかない事もあるかと思います。

学習者さんに色々話してもらうためには、まずは先生側が心を開いて、学習者さんに興味を持ってレッスンをしていくと、きっと次第に楽しいレッスンができるようになるはずです。

学習者さんのためのレッスン

ここまで、基本的な導入について見てきましたが、導入内容は、学習者さんによって異なります。

「同じ文法を教えるにしても、会社員と学生は同じ導入でいいの?」

「目標に合わせた『ゴール設定(目標設定)』って何?」

「学習者さんのためって、そもそもどういう事?」 など

細かい文法知識も大切ですが、昨今、手軽にオンラインで日本語を教えられるようになったため、中には、「日本語を教えるための『土台(基礎)』」がないままデビューしてしまい、悩んでしまっている方がいるように見受けます。

実際、そういった方から、ご連絡をいただくこともあります。

そこで、これから日本語を教えてみたいという方に向けて『日本語教師スタートセット』というものを作成致しました。

  • 日本語を教えるとはどういうことなのか
  • レッスンはどのような流れで行うのか
  • 学習者さん主体のレッスンとはどういうことなのか
  • 練習には、どんな種類があるのか など

教えることの『土台』となる事を学んでいきます。(完全独学)

また、ただ、学ぶだけでなく、できるだけ早くかつ、スムーズに日本語教師としてデビューしてもらえるように、ゼロ初級者向けのサバイバルテキストに基づいた「パワーポイント教材(約530スライド)」と「各ユニット毎の語彙フラッシュカード」なども全て含まれます。

一緒に「最初の一歩」を踏み出しませんか。

本気で日本語教師になりたい、本業としてしっかり行っていきたいのであれば、日本語教師養成講座の受講や、登録日本語教員試験の受験をおすすめします。

しかし、全員が最初から、そうとは限らないですよね。

  • ちょっと副業として始めたい
  • 何となく興味がある
  • 自分に合っているか知りたい

そう思っている方の「最初の一歩」として、この『日本語教師スタートセット』をご活用いただければ幸いです。

詳しい内容や教材のサンプルは、下記のリンクからご確認いただけます。あなたの日本語教師としてのスタートを全力で応援しています!

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