日本語のレッスンをする際、レッスンの流れをよく分からないまま構成してしまっていませんか。
レッスンには基本的な流れ(型)があります。
それに基づいてレッスンを行っていくと、徐々にレベルアップするような構成になり、学習者の知識の定着も図れます。まずはしっかりとした「型」を知っておくことが大切です。
今回は、プライベートレッスン50分を想定した「基本的なレッスンの流れ」を、各ステップのポイントとともにご紹介いたします。
【こんな人に読んでもらいたい】
- これから日本語を教えてみたい人
- 日本語を教え始めたばかりの人
- レッスンの基本の流れを知りたい人
50分レッスンの目安
50分レッスンの基本的なステップは以下の通りです。これをベースにしながら教案を作っていくのがおすすめです。
| 時間の目安 | ||
| ① | ウォーミングアップ | 5分 |
| ② | 導入 | 5分 |
| ③ | 学習事項の提示 | 5分 |
| ④ | 練習 | 20分 |
| ⑤ | 応用 | 10分 |
| ⑥ | まとめ | 5分 |
レッスンの内容を考える際は、この流れに沿って作っていくと全体のバランスが崩れず、学習者さんにとっても負担の少ない授業になります。
それでは、各ステップで具体的にどのようなことを行うのか見ていきましょう。
各ステップごとのポイント
① ウォーミングアップ
レッスンが始まったからといって、いきなり新しい文法の勉強は始めません。
学習者さんはまだ「日本語を話すモード」になっていない可能性があるからです。
- 「元気ですか?」「昨日は何をしましたか?」といった軽い雑談
- 前回のレッスン内容の復習 など
目的は学習者さんの頭を日本語モードに切り替えることです。リラックスして話せる雰囲気を作りましょう。
先生が話しすぎて時間を使いすぎないようにしてくださいね。あくまで「学習者さんのためのウォーミングアップ」であることを意識しましょう。
② 導入
「導入」とは、今日勉強する文法をどのような場面(シチュエーション)で使うのかを視覚的に見せる時間です。
- 目的: 頭の中に「今日使う場面」を描かせる
- 教科書を読んで説明するのではなく、イラストや写真を使って「あ、その言葉言いたい!」「今の私に必要だ!」と思ってもらうこと
学習者さんの背景(国籍、仕事、趣味など)に合わせた場面設定を心がけると、よりワクワク感を引き出すことができるはずです。
③ 学習事項の提示
導入の次は、具体的なルールを伝えます。
ここでは、今日勉強する文法が「どんな時に(意味)」「どんな形で(作り方)」使うのかを伝えます。(接続する動詞の形など)
また、似たような文型や間違いやすいポイントがあれば、それも合わせて伝えると親切です。
ここでダラダラと長く説明しすぎないようにしましょう。
細かな例外などを一気に説明すると、学習者は混乱してしまいます。「簡単だ!」「これならすぐできる!」と思ってもらえるよう、すっきりと要点を提示するようにするのが理想です。
④ 練習
ここがレッスンの中で最も時間を割く、一番重要な時間です。
ルールを知っていても、実際に口を動かさなければ会話ができるようにはなりません。
練習は1種類だけでなく、徐々にレベルアップできるように複数用意します。
- フラッシュカードなどを使った「形の変形練習」(機械的練習)
- 動詞を適切に変形させて文を作る練習
- イラストや状況を見て、自分で文を完成させる練習 など
練習も、簡単なものから応用へと繋げていきます。
当たり前ですが、主役は学習者さんです。
先生の発話は必要最小限に抑え、学習者さんがたくさん口を動かせる環境を整えましょう。
⑤「応用」
練習で形を覚えたら、応用で実際の場面を想定したロールプレイや、自分のことについて話す自由会話(タスク)などを行います。
「自分の言葉で伝わった!」という成功体験を味わってもらう、レッスンで最も喜びを感じられる瞬間です。
学習者さんが今日習った文型を使って、何ができるようになるのか、ゴール設定をレッスンを考える際に決めておくと、どのような内容の応用練習をしたらいいのかが見えやすくなると思います。
⑥まとめ
最後に、簡単でいいので「まとめ」の時間を設けると、学習者さんが再度、今日習った文型を再確認でき、整理しやすくなります。
何も、新しくこの「まとめ」のためのスライドなどを作る必要はなく、導入時と同じスライドをもう一度見せるのでも、十分良いと思います。
学習者さんのためのレッスン
ここまで、基本的なレッスンの流れを見てきましたが、導入・練習・応用の内容は、学習者さんによって異なります。
「同じ文法を教えるにしても、会社員と学生は同じ導入でいいの?」
「目標に合わせた『ゴール設定(目標設定)』って何?」
「学習者さんのためって、そもそもどういう事?」 など
細かい文法知識も大切ですが、昨今、手軽にオンラインで日本語を教えられるようになったため、中には、「日本語を教えるための『土台(基礎)』」がないままデビューしてしまい、悩んでしまっている方がいるように見受けます。
実際、そういった方から、ご連絡をいただくこともあります。
そこで、これから日本語を教えてみたいという方に向けて『日本語教師スタートセット』というものを作成致しました。
- 日本語を教えるとはどういうことなのか
- レッスンはどのような流れで行うのか
- 学習者さん主体のレッスンとはどういうことなのか
- 練習には、どんな種類があるのか など
教えることの『土台』となる事を学んでいきます。(完全独学)
また、ただ、学ぶだけでなく、できるだけ早くかつ、スムーズに日本語教師としてデビューしてもらえるように、ゼロ初級者向けのサバイバルテキストに基づいた「パワーポイント教材(約530スライド)」と「各ユニット毎の語彙フラッシュカード」なども全て含まれます。
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