今回は、「ない形」を使った、ないでください・なければいけません・なくてもいいです3つのフレーズの導入や練習を紹介します。
記事の最後では、イラストを無料でダウンロードできますので、宜しければ、レッスンでお使い頂ければと思います。
導入や練習は、学習者さん背景に合わせた内容で行っていただきたいと思っております。
ここで紹介する内容が、全ての学習者さんに合った内容とは限りませんので、ご自身の担当されている学習者さんの背景を鑑みて、ご判断いただきますようお願い申し上げます。
【こんな人に読んでもらいたい】
- ない形のフレーズの導入や練習で困っている人
- これから初級のレッスンを行う予定の人
- ないの練習で使えるイラストが欲しい人
対応する課
みんなの日本語
| 文型 | 登場する課 |
| 〜ないでください | 第17課 |
| 〜なければいけません | 第17課 |
| 〜なくてもいいです | 第17課 |
※テキストでは「〜なければなりません」。
げんき(GENKI)
| 文型 | 登場する課 |
| 〜ないでください | 第8課 |
| 〜なければいけません | 第12課 |
| 〜なくてもいいです | 第13課 |
①「〜ないでください」
1. できるようになること
禁止されていることや、相手に「〜しないでほしい」と頼む・指示することができるようになる。
(例:美術館で写真を撮らないでください、体調が悪いから無理をしないでください)
2. 導入例
分かりやすい「美術館」や「図書館」など場面が良いかと思います。
【導入の例】
教師: (美術館の「カメラ禁止」のイラストを見せて)ここはどこですか。

学習者:美術館です。
教師:何をしますか。
学習者:写真を撮ります。
教師:いいですか。
学習者:ダメです。
教師: そうですね。写真を撮ります。ダメですね。写真を撮らないでください。
※「て形+はいけません」を覚えている学習者さんは「写真を撮ってはいけません」と言うかもしれません。
「~て形+はいけません」との違い
似たような意味ですので、違いを聞かれることがあります。「~ない形+でください」は、「お願いします」という気持ちが入っています。
導入する時に、「お願いします」というイメージを持ってもらえるよう、お辞儀をした人のイラストも足してみても良いと思います。

「~て形+はいけません」には、「お願いします」という気持ちはなく、絶対にダメというニュアンスになります。
3. 練習例
代入練習
まずは、ない形になれるために、動詞の変換練習をフラッシュカード等で行います。
【練習の例:辞書形→ない形の場合】
ステップ1:最初は単純に動詞をない形に変換する練習をする。
書く→書かない
食べる→食べない
連れて来る→連れて来ない
ステップ2:「ないでください」のフレーズで言ってもらう。
会う→会わないでください
寝る→寝ないでください
無理する→無理しないでください
ステップ3:イラストや写真を見て「ないでください」のフレーズを作ってもらう。

発展練習例
一つのイラストで、様々な文が作れる様な場面を設定し、たくさん文を言ってもらいます。
駅のホームで駅員さんが、色々な人に「~ないでください」を使って注意をしています。
【想定文】
- 黄色い線から出ないでください。
- 線路に入らないでください。
- スマートフォンを見て歩かないでください。
- ホームで食べないでください。
- ホームで踊らないでください。
- 走って、電車に乗らないでください。
- ボタンを押さないでください。
4. ポイント
先に少し触れましたが、「〜てはいけません(禁止)」との違いに注意です。
「〜ないでください」は、ルールを伝えるだけでなく、「(体に悪いから)無理をしないでください」という心配・依頼のニュアンスでも使われます。
お願いや優しさが含まれることを伝えます。
②「〜なければなりません」
1. できるようになること
義務や規則、どうしても避けられない必要性について説明できるようになる。
(例:パスポートを見せる、薬を飲む、税金を払う)
2. 導入例
学習者さんにとって身近な場面を設定するようにします。
教師: 明日、海外旅行に行きます。飛行機に乗ります。何を持って行きますか。
学習者:パスワード。お金。
教師:飛行に乗りますから、パスポートを持って行きますよね。
…でも、写真が好きじゃありません。見せません。いいですか?
学習者: ダメです!見せます!
教師: そうですね。見せます。パスポートを見せなければなりません。

学習者さんがレッスン中、笑う機会は少ないので、導入を、わざと面白おかしくしてみたりします。
まぁそれでも、全く反応がなく進む時もありますが…(一人で滑ってます)
3. 練習例
変形練習
「なければなりません」は、ちょっと長く、言いずらいです。
「なけ・れば・なり・ません」と区切ってリピートさせたり、徐々にスピードを上げたりして、スムーズに言える練習をします。
フラッシュカードを使ったり、イラストを使ったりして、「なければいけません」に慣れてもらいます。

【想定文】
- 靴を脱がなければいけません。
- ごみを分別しなければいけません。
- 朝8時までにごみを出さなければいけません。
- 夜は、静かにしなければいけません。
「ルール」に関するQA
「私の国では、〇歳になったら〜なければなりません(運転免許、お酒、兵役など)」や「会社/学校のルール」などを質問し合います。
【質問例】
- 6歳です。小学校に入らなければなりませんか。
- 結婚します。city hall(市役所)に行かなければいけませんか。
- 出かけます。いつもIDカードを持っていなければなりませんか。
- お酒を買います。IDカードを出さなければいけませんか。
- 仕事に行きます。スーツを着なければいけませんか。
- アルバイトをします。いつも制服を着なければいけませんか。
4. ポイント
「ない形+ければいけません」は強い表現ですので、義務や絶対に必要という時に使います。
目上の人に使うと、相手に嫌な印象を持たれてしまう可能性があります。
③「〜なくてもいいです」
1. できるようになること
義務がないこと、無理をしてやらなくてもいい事を伝えられるようになる。
(例:靴を脱がなくてもいいです、明日来なくてもいいです)
2. 導入例
上記の「〜なければなりません」との対比で導入するのも一つの方法です。
教師: (バイキング・ビュッフェのイラストを見せて)ここどこですか。
学習者:レストランです。バイキングです。
教師:そうですね。好きですか。
学習者:はい/いいえ。
教師:よく行きますか。
学習者:時々行きます/あまり行きません。
教師:野菜がありますね。私は野菜が嫌いです。食べなければいけませんか。
学習者: いいえ。好きな食べ物を食べます。
教師: そうですよね。野菜を食べなくてもいいです。

3. 練習例
イラストを見て文作成
「なくてもいいです」をイラストを見て作ってもらいます。
【想定例文】
- 今日は、お金を払わなくていいです。私がおごります。
- 全部食べなくてもいいです。
- 靴は脱がなくてもいいです。
- お風呂に入らなくてもいいです。
- 立たなくてもいいです。
- 電気を消さなくてもいいです。
Q&A練習
答えが「なくてもいいです」と「なければいけません」の2択になるような質問ができると良いかと思います。
また、答える時に、どうしてなのか理由も言ってもらえるようにするとより◎です。
- あなたの国では、家で靴を脱がなければいけませんか。
- 明日の朝、早く起きなければいけませんか。
- 毎日、家で晩ご飯を作らなければいけませんか。
- 毎日、会社へネクタイをして行かなければいけませんか。
- 飛行機では、スマートフォンをオフにしなければいけませんか。
- レストランへ行きます。予約しなければいけませんか。
- 買い物に行きます。マイバック/エコバックを持って行かなければいけませんか。
- スマートフォンのパスワードは、時々変えなければいけませんか。
4. ポイント
時々、英語の “Don’t have to”(〜しなくていい)と “Must not”(〜してはいけない)で混乱してしまう方がいます。
もし、混乱しているようでしたら違いを伝えますが、混乱していないようでしたら、わざわざ違いを伝えない方が良いと思います。
伝えたことで、混乱してしまう可能性があります。
無料イラスト
この記事で紹介した3つのフレーズの練習で使えそうなイラストをパワーポイントにまとめています。
下記からダウンロードできますので、宜しければお使いください。
イラストは全てAIで作成しておりますので、著作権フリーです。編集・修正等アレンジ自由です。
※このイラストの販売はお控えください。
